中公文庫<br> フランス革命史(上)

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中公文庫
フランス革命史(上)

  • ISBN:9784122047884

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内容説明

近代なるものの源泉となった歴史的一大変革と流血を生き抜いた「人民」を主人公とするフランス革命史の決定版。
上巻は三部会の招集、バスチーユ襲撃、ヴェルサイユ行進、ヴァレンヌ逃亡事件、1792年、ヴァルミの勝利まで。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

e

21
革命記念日に読み終えるつもりがやっと上巻を読了。フランス革命についての本はそれなりに読んできましたが、ここまで革命賛美の立場のものは初めて読みました。でもこれがリアルな同時代の意見なんですね、勿論当時でも色々な立場の人がいるとは思いますが。文学的な表現が多々あるので歴史書というより小説を読んでいるみたいです。2020/07/15

しゅん

10
「革命」の一人称小説。下巻に地図や人物紹介や年代別の出来事が載っていて、先に読んどけばよかったと思った。保坂和志が『百年の孤独』について、家系図を確かめながら読むことは読むことの歓びを損ねる、といった類のことを以前言っていた。言わんとしていることはわかるものの、本書の登場人物が膨大な、事前に抑えるべき文脈も多い歴史書に接すると、参考資料は読む歓びに寄与すると思わざるを得ない。ロラン夫人に関する言及の多いことが印象に残る。革命と女性、というテーマが流れている。2025/07/14

ナン

7
ここ最近、フランス革命についての本を読み漁っているが、最も当時の雰囲気を感じられた本。基本的に革命賛美の内容ではあるが、革命についての考え方はどうあれ、フランス革命についてある程度深く学びたいのであれば、ぜひ読むべき一冊。文体は小説風であり、だからこそ、時代の空気感や人々の熱量をすごく感じるのだが、それは作者の想像だけではなく、しっかりとした史料収集に支えられたものであり。歴史研究という観点からも価値が高いと思われる。下巻に人名索引や解説があり、上下セットでの購入がオススメ。2021/02/21

チームセン

7
革命の主役を担うのが一部の指導的地位にいる英雄ではなく、人民による行動であるという視点が新鮮に感じられた。 これまでフローベールやスタンダールを読んでもイマイチ時代背景が理解できなかったのが、解消された気がする。 復古王政下の反動時代はフランスが自由を獲得しようと情熱に溢れていた時代のコントラストでのみ理解できるものであると思う。 18世紀後半のフランスの歴史はおそらく紀元前後のローマと並んで歴史上最も重要なターニングポイントである。ミシュレの暑苦しい程情熱的な文体が革命の精神を感じさせてくれる。2015/03/17

SE

6
フランス革命史の古典。司馬遼太郎が絶賛していたので興味をもった。歴史小説ではなく、あくまでも実証精神をベースとした歴史学だが、文体が異様なほどの躍動をみせるのが特徴。その熱量は司馬などの比ではない。正直なところ、ミシュレのテンションについていくことは難しかった。2017/12/13

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