実業之日本社文庫<br> 星々たち 新装版

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実業之日本社文庫
星々たち 新装版

  • 著者名:桜木紫乃
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 実業之日本社(2024/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408559100

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内容説明

人生の闇と光を炙り出す。桜木ワールドを凝縮した傑作

奔放な実母・咲子とも、二度目の結婚で産んだ娘・やや子とも生き別れた塚本千春という女。
昭和から平成へと移りゆく時代、血縁にとらわれず、北の大地をさすらう千春は、やがて現代詩の賞を受け、作家を夢見るが……。
千春の数奇な生と性、関わる人々が抱えた闇と光を、研ぎ澄まされた筆致で炙り出す珠玉の九編。直木賞作家・桜木紫乃の真骨頂!

新井見枝香さん(エッセイスト・踊り子)激賞!
「桜木紫乃は、その小説にどうしても必要な言葉しか残さない。だから私は、一言一句漏らすまいと、かじり付くようにして読む。」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

てつふふ

22
主に道東を舞台に、祖母に育てられた千春を軸に数十年にわたるストーリーが描かれている。各章の間に隠されたドラマは自分で想像しなければならなかった。凍れる空気の中で淫靡な光を放つ星々だった。これまで読んだ桜木さんの小説のなかで最もインパクトがあった。踊り子さんの解説がよかった。2024/11/08

れい

5
【図書館】最後には千春目線で描かれた短編も出てくるんじゃないかと思ったけど、無かった。千春からみたら、全てのことが違って見えるんではないかと感じたから。主人公でありながら本人の考えていることや感じていることはあまり分からない。ただただ不幸にのまれながらも、運命を呪うことなく、そのばその場をなんとか乗り切っているような印象。なんとなく無機質な感じ。2025/02/19

だんご貴子

3
独りになって久々の読了。 家族といる時は時間をこじ開けてでも読んでいたのに、今いくらでも時間も暇もあるけど読めない。 好きな登山雑誌を毎月読むのが精一杯。 桜木紫乃さんの得意(?)な登場人物とそれらの人々を紡ぎ合う文章が読了させてくれた。 やっぱ読書って良い!2025/06/22

商業主義の地獄ゆき

3
桜木紫乃さんの書く本どれも好きなのだけどこれは全く響かなかった……。誰かどうしようとそれがどうしたの?と思えてしまった。主人公(たち)がほとんど語らず、第三者からの視点で綴られているからかもしれない。ただの好き好きの感想じゃんとしか思えなかった。時代もあるのだけれどただただ失礼と思う部分もあり。(それが第三者の見方なのだろうけど) 素晴らしいと思えない私こそが「愚鈍」なのか?と思わされた。ただ好き勝手して生きてきた人たちを「それぞれ輝いている」と肯定はできないかな。2024/12/08

2
読後、新装版の表紙から連想したのは、心理学の「愛情の器」だった。いくら愛されたり大切にされたりしても、受け取る側の「器」がない場合や、あったとしても、底に穴が空いていたり、壺のように口が狭かったりした場合、愛情を受け入れて留めておくことが難しい、という話だ。物語は咲子→千春→やや子と繋がっていく。母にはなれないと、やや子の元を去った千春の言葉は、時を経て、角が丸くなった硝子の破片とともに体内から取り出され、人を介して物語となり、やや子の器を修復する。背後では、星々が見守るように等しく光る。素敵な表紙だ。2024/12/23

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