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内容説明
戦後八〇年――。列島史レベルの社会変動を経験したこの時代をどう理解するか。敗戦の年に生まれた著者が、時代を照らし出した書物――小学校の教科書、むのたけじ『たいまつ十六年』、山口瞳『江分利満氏の優雅な生活』、六〇年代の『暮しの手帖』、徳大寺有恒『間違いだらけのクルマ選び』等々――を「今」読み返し、誰の目にも自明だと思われた事柄がどのように存在し、それらがどのように消えていったのか、その過程を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
道楽モン
36
戦後生まれの社会学者による自らの読書体験から、戦後社会の思想や風俗、経済の流れを総括しようという試み。現在における再読によって、初読時の影響を相対化しつつも、当時の自分への影響を冷静に判断しているのが学者っぽくて好ましい。読書遍歴の中からの選択において、少なからぬバイアスがかかる事は織り込み済みであるが、過去の社会や自分に対して、現在の倫理や価値観を可能な限り持ち込まないという徹底した姿勢が素晴らしい。若き日の馬鹿な自分を、学術的に見つめ直すというのは相当苦しい作業である事は明白だ。読み物としても面白い。2025/01/10
yyrn
25
終戦の年に生まれた著者が、当時読んだ本や雑誌を現代に読み返し、当時の日本人の精神構造を振り返りつつ、自らの読後感の変化にも言及して、それらの本が言おうとしていた指摘や試みが的を得ていたか?正しかったか?なぜ読み間違ったのか?などを綴っている本。昭和30年代はじめの小学校の国語の教科書から始まって、山口瞳の「江分利満氏の優雅な生活」63、花森安治の「暮しの手帖」48、小林信彦の「テレビの黄金時代」02、関川夏史の「ソウルの練習問題」84、徳大寺有恒「間違いだらけのクルマ選び」76など時代を象徴するような⇒2025/01/06
原玉幸子
20
著者がその世代の時に印象深く読んだ本を今読み返して、戦争そのものや当時の社会運動にも言及していますが、主には、教科書、『暮らしの手帳』、車、韓国、テレビ等々、「戦後」日本の生活文化がどう変わって来たのかの論説です。20歳歳上の著者は私の二世代前なので「ちょっと古いなぁ」との印象はありますが、其々の題材の分かる・分からないが年代として微妙で、分かる感覚の部分では、考え、感じさせられる点ではいい本です。「何れ私も人生の世代を総括するのかなぁ」と、ぼーっとしながらぱらぱらと眺め読み。(◎2025年・夏)2025/06/01
虫食い侍
5
生活経験の総体を捉えるという意味でカルスタに接近している(方法論的な違いはあれ)のは興味深い。私の問題意識にかなり近く、興味深かった。テレビの方法論などは仮説と問題提起に留まっており、私も問いを深めたいと思う。2025/12/13
aki
5
あえて思い出を語るという内容なので、著者と時代を共有してない者としては、解らないことばかりだ。2025/08/12
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