幻冬舎単行本<br> 全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

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幻冬舎単行本
全員犯人、だけど被害者、しかも探偵

  • 著者名:下村敦史【著】
  • 価格 ¥1,985(本体¥1,805)
  • 幻冬舎(2024/08発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344043305

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内容説明

ビブリオバトルの3世代3大会のグランドチャンプ本にも選ばれた『同姓同名』の著者が新たに仕掛ける、
多重推理しかも密室しかもデスゲームだけど……
下村ミステリはフツーじゃ終わらない!

「私が犯人です!」「俺が犯人だ!」、全員犯人です!
社長室で社長が殺された。それに「関わる」メンバーが7人ある廃墟に集められる。未亡人、記者、社員2人、運転手、清掃員、被害者遺族ーー。やがて密室のスピーカーからある音声が流れる。「社長を殺した犯人だけ生きて帰してやる」。犯人以外は全員毒ガスで殺す、と脅され、7人は命をかけた自供合戦を繰り広げるがーー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

348
クローズドサークルから自分だけ脱出しようとする人間ドラマには既視感がある。間違いなく夕木春央『方舟』と『十戒』に刺戟され「自分ならこう書く」と挑んでいる。何者かにより巨大な密室に閉じ込められた男女が犯人の出す条件を満たせば助かると知り、他者を出し抜いてでも逃げようと弱さ醜さを露呈する設定は夕木作品と同じだが、その後が全く違う方向へ発展する。『方舟』の瑕疵だった動機の弱さを意外なトリックで克服したと思わせ、その裏に隠された二重三重の真相を暴くラストの逆転劇は鮮やか。カルネアデスの板は全員に沈黙を強いるのだ。2024/09/17

starbro

344
下村 敦史は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。 本書は、特殊設定イヤミス群像劇でした。途中から犯人は想像がつきましたが、楽しめました。こういう状況だと、人間の本性が判って厭な感じですね。 https://www.gentosha.co.jp/book/detail/9784344043305/2024/09/24

Kanonlicht

266
電動自転車の製品不良をめぐり社長が自殺した会社関係者と被害者遺族、ジャーナリストの7人が何者かにより廃墟に閉じ込められ、社長の死にかかわった「犯人」以外は48時間後に毒ガスで死ぬと伝えられる。自白合戦という設定は面白かったけれど、密室の状況やそれぞれが主張するトリックはいま一つインパクトに欠け、期待が大きかったぶんやや肩透かしの気分。でも、よくまあこれだけ複雑な構成を破綻なく収束させるなあ。いつもながら感心する。2024/08/23

旅するランナー

200
なんのこっちゃと思うタイトルが、あ~なるほどねと納得できる、複雑な構造をした推理小説。欠陥商品の責任を攻められた会社社長の死の後、7人の関係者が山中の廃墟に閉じ込められる。そこは社長の死体が発見された社長室を模した設計になっていて、スピーカーから「社長を殺した犯人だけ生きて帰れる」とアナウンスされる。そこから始まる、それぞれの自供。誰が本当の犯人で、誰が生き残るのか、そしてどうなるのか?2025/07/19

hirokun

195
★3 下村さんは新刊を中心に読んでいる作家さんだが、私の好きな社会派推理小説から少しずつスタイルを変えようとしているのか?今回の作品も、被害者であり、犯人であり、探偵であるというのは、現代社会の一種の風刺ととらえて読むことができるが、推理小説のほうは、私の好みからは離れて行っているように感じる。また、私の好きなタイプの社会派推理小説に戻ってきてくれることを期待したい。2024/09/12

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