内容説明
シンガポールのカジノで元Jリーガーの稲田は全財産を失い失意のどん底にいた。一部始終を見ていた大物地面師・ハリソン山中は、詐欺メンバーの一員として稲田に仕事を依頼する。日本に戻り、ディベロッパーの宏彰、支援者の菅原と共に準備に入るが、予定していた苫小牧のプランが突然白紙となり、代案として北極海航路開通を見込んだ釧路へ変更を余儀なくされる。しかし、成功すれば200億円超えの大金が見込まれる前代未聞の大仕事。ハリソン山中が狙いをつけたターゲットは、シンガポールの大手不動産ディベロッパーの御曹司・ケビン。在留メンバーの一人、マヤによる色仕掛けの罠に嵌ったケビンは、逡巡しつつも、日本人の親友・リュウの後押しもあり、釧路の用地購入に乗り出す。一方、警視庁捜査二課のサクラは、不動産詐欺の捜査過程で地面師一味の関与を疑い、ハリソン山中が趣味の狩猟で頻繁に北海道を訪れていたとの情報を得て渡道するのだが――。
前作『地面師たち』がNetflixにてドラマ化! 2024年7月25日(木)より世界独占配信スタート。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
135
ギャンブルで身を持ち崩した元Jリーガーが、地面師の一味となって、やばい仕事を進めていくお話。途中途中で、生来のギャンブル好きの部分が出て、かなりスリルあふれる展開にもなるのだが、知恵比べというよりも丁半博打のような内容で、ハラハラするのがとても楽しかった。最終的に、色々そのあとどうなったか気になる部分は投げっぱなしのようにして終わるのが気になったけども、詐欺よりも博打といった方がよい展開はなかなか楽しい、知恵比べよりも勢いと咄嗟の判断が運命を分けるというのがよかった。2024/10/17
はにこ
120
話題作なので読んでみた。あっ、前作あったのね。そちらを未読のまま突っ込んでしまったけど、問題なくて良かった。山中氏ヤバすぎ。人としての感情ないのかと思う。こんな詐欺が実際にあったのか。ものすごい金額。捕まらないように、捨て駒を用意していたり、それぞれの道のプロを充てているのがすごいね。前作とやらも気になってきたな。2025/01/01
ヒロ
114
今回も凄く楽しませてもらいました。スケールもさらに大きくなって、登場人物もまた新しく個性的なキャラクターばかりでその辺りも含めて楽しめました。Netflixのドラマも全部見てから読んでいて、色々と想像も膨らみ、今後の展開もまた楽しみに待ってます。今回はやっぱりハリソン山中のラスボス感がまた一層際立ってましたし、後は熊ですね。描写はホントリアルでかなり恐ろしかったです。2024/08/12
ma-bo
108
最近Netflixでドラマ化された「地面師たち」の第2弾。シンガポールに逃亡したハリソン山中。今回の詐欺の舞台は釧路。土地売買詐欺の金額はスケールアップも前作の方が緊迫感があったかな。山中を追う刑事のサクラの周りの人物の無念とエピローグから次作を予告したかのような締め方。2024/10/06
キタ
89
Audibleにて。やっぱり自分はAudibleと小説って相性がいいと思う。小説の方が何故か頭に入るし、イメージが湧く。今回は、地面師たちの続編です。リーダー以外、メンバーが替わり、どんな悪事をするのかワクワクしながら読みましたよ。この作品もNetflixで放送してほしい。2025/03/31