ミスタッチを恐れるな~伸び悩みの壁を越え、演奏に生命力を取り戻す~

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ミスタッチを恐れるな~伸び悩みの壁を越え、演奏に生命力を取り戻す~

  • ISBN:9784636905717

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内容説明

「一度もまちがえないように、ゆっくりしたテンポで練習しなさい」 ――ピアノを習ったことのある人なら、一度は先生から言われたことのあるこのフレーズ。果たして、それは本当なのでしょうか?

自転車でもスケートボートでも英会話でも、たくさんミスをしながら習得するのが普通なのに、 なぜピアノだけは練習の時から「まちがえないように」と言われるのでしょうか。

国際コンクール入賞経験をもつピアニストでもある著者ウェストニー(テキサス工科大学教授)は、この素朴な疑問をはじめ、クラシック音楽のレッスンで伝統的に行われている従来の指導方法や考え方が本当に正しいものなのか、丁寧に見直していきます。

「練習が退屈」「まちがえないようにするのに精一杯で楽しむ余裕がない」「テクニックはあっても演奏がまったく生き生きしていない」「練習ではうまく弾けるのに、本番で失敗してしまう」等々……ピアノを習う人・指導する人ならだれもが一度は抱えたことのある問題は、もしかしたらこれまで「常識」とされてきた指導方法が生んだ弊害なのかもしれません。

本書では著者が「(身体と精神にとって)健全」と考える実践的な練習方法の手順を解説。演奏者に劇的な変化をもたらし、ニューヨークタイムズ紙でも取り上げられた音楽ワークショップの手法も紹介されます。
ピアノ指導者、独学の愛好家、大人になってピアノを再開した人……ピアノで人生を豊かにしたいすべての人に読んでほしい一冊です。

目次

第1章 音楽、魔法、子ども時代
レッスンの効果/幼児、火星人、アインシュタイン/音楽性、創造性、認識力 他

第2章 生命力
審査とコンクール/どちらのスキル?/レッスンと伝統 他

第3章 実りあるミス
正直なミス/不注意なミス/指導者としてのミス 他

第4章 手順を追って――健全な練習のガイド
健全な練習とはなにか/目指す曲に取り組む/休憩する 他

第5章 ブレークスルー
空間的な関係/隠された真実/似て非なるもの 他

第6章 優等生になるのはよいことか?
優等生症候群/レッスン室の優等生/完璧主義 他

第7章  コントロールを失う演奏のドラマ
危機にさらされる自我/神経過敏/外への広がり

第8章  レッスンとアンレッスン
プロジェクトをひっくり返す/目標をなくす/不可能(と思えるもの)を試す 他

第9章  アンマスタークラス――伝統を再考する
マスタークラス/心のなかの芸術家─ワークショップとその遺産/アンマスタークラス 他

第10章  冒険好きなアマチュア
成熟していることの強み/大人の練習/その他の音楽的楽しみ

第11章  レッスン室を越えて
錬金術/新しい種類の情報

おわりに 医療専門家のみなさんへ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キキ

5
すごい読み応え。まず、指導者と生徒の関係性を振り返ると同時に、両者に耳の痛い助言も随所に含まれている。指導者のあるべき姿、本番に向けてのレッスンの目的、生徒が求めるべき方向性…とにかく、演奏に生命力を吹き込むためのヒントがいっぱい!!上手くアウトプットするには、あと何回も読み直さねば…というくらい濃い内容だった。結論。まだまだ勉強不足だ。2016/07/14

Sachi

4
ミスなく正確に弾けるようにいつも心掛けて練習していたけれど、ミスの意味をここまで考えたことがなかった。ミスからこんなに学びが多く効果的な練習を自分で思いつけるようになるなんて読んでよかったです。自由に思い切って気持ちよく練習しようと思う。自転車に乗れるようになったように。2017/01/17

TUI

1
もうちょっとテクニカルな話を期待していたんだけど、どちらかというとエモい話がメインかな。ざっくりまとめると「失敗は成功の母」「みんなちがって、みんないい」ってとこでしょうか。自分が正式(?)な音楽レッスンを受けたことがないためか、著者の問題意識への共感が薄く、それゆえ今ひとつな感。2016/04/15

朝ですよね

0
立ち読み。非常にレベルの高い話をしているように感じた。1日に何時間も練習して自分を追い込む人が、創造性を失わないために持ちたい心構えのような。楽譜に書かれていない手の移動のような、ネガティブスペースもブレークスルーに必要な要素。2021/08/10

スキッピー

0
ひどい本だ。つまらなかった。2018/11/10

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