中公新書ラクレ<br> 没落官僚 国家公務員志願者がゼロになる日

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中公新書ラクレ
没落官僚 国家公務員志願者がゼロになる日

  • 著者名:中野雅至【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 中央公論新社(2024/07発売)
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  • ISBN:9784121508188

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内容説明

「ブラック霞が関」「忖度」「官邸官僚」「経産省内閣」といった新語が象徴するように、片や政治を動かすスーパーエリート、片や「下請け」仕事にあくせくする「ロボット官僚」という二極化が進む。地道にマジメに働く「ふつうの官僚」が没落しているのだ。90年代以降、行政システムはさまざまに改革され、政治主導が推進されてきたが、成功だったと言えるのか? 著者は元労働省キャリアで、公務員制度改革に関わってきた行政学者。実体験をおりまぜながら、「政官関係」「天下り」「東大生の公務員離れ」等の論点から“嵐”の改革30年間を総括する。
第一章 霞が関を焦土に変えた行政改革
第二章 危機対応できない警察国家
第三章 天下りが先細る先にある「政商」問題
第四章 内閣人事局と官邸官僚が霞が関を破壊した
第五章 政治家の下請けになったとぼやくエリート官僚
第六章 若手や女性の前途を阻む、哀しき「拘牢省」
終 章 問われない、政治家の能力

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海燕

21
霞が関は今や代表的なブラックな職場だ。国会対応、法案作成などでの長時間勤務。それでも以前は自分達の政策が国を動かすのだという矜持が支えになり、東大生を中心に「エリート」の代名詞として語られてきたが、21世紀に入り受験者減少は著しい。第二次安倍政権では官僚が政策を立案するのではなく、官邸からいきなり方針が示されることが増え、官僚のやる気の喪失につながった。各省から出向する官僚の中には、官邸の「虎の威」を借りて各省の官僚に指示や働きかけを行う者もあったという。出世のために魂を売る役人はいつの世にも見られる。2024/10/06

こぺたろう

13
仕事でお付き合いがあるのは特定の省庁だけですが、論理的で立派な方がいる一方、時には自分と同じくらいの能力だなあと心配してしまう方も。加えて、転職サイトに登録した人、退職して自分と同じ職場にやってきた人など。その省庁では、若い方を中心に、脱官僚に向けた動きが加速しているように感じます。2024/07/20

まゆまゆ

12
人材不足の波がついに霞が関で働く官僚にも押し寄せている。中央省庁が機能不全となってしまう前に優秀な人材を登用しなければ国力衰退につながる……と語る内容。発端は公務員バッシングから始まった行政改革だが、その後劣悪な労働環境が明らかになるにつれて同情論が多数派になっていくも、時すでに遅し。既にモチベーションの低下が著しく退職者が増加しているという流れを早く何とかしなければ、といっても給料を上げるのは限界もあって解決策はなかなか厳しい。2024/08/21

Francis

11
一日で読了。著者は元労働省キャリア官僚。「ジョブ型」雇用を提唱した濱口桂一郎先生の後輩に当たると思います。私も元国家公務員で同期には霞が関でエリート官僚の部下として官僚たちを支える立場にいる仲間もいます。彼らから霞が関のブラックぶりは聞いていたので他人事とは思えませんでした。以前も別の書評で書いたが、日本国民は官僚あるいは公務員を過大評価、あるいは過小評価する傾向があり、それが国民が選んだ政治家の官僚に対する不遜とも言える態度に繋がり、それゆえに官僚の劣化を招いているのではなかろうか。何とかしてよ。2025/02/24

Cana.t.kazu

7
 視点が異なれば結論も異なります。 ただ,官僚(公務員)志望者の質は低下していくというのは共通の結論ですね。2024/08/17

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