内容説明
栗原玄太は美容師の修業のため米国へ渡るが、人種差別等で思うようにいかず、精神の安寧をはかるためヒンズー教にのめりこむ。帰国後、腕は立つものの祈りの時間を尊重する生活習慣が日本のビジネス社会になじまず、職を転々とする。しかし、ひょんなことから美容院の娘と知り合い、その美容院を継ぐことに。一方、仲睦まじい夫婦だった玄太の両親は玄太を巡り意見をたがえはじめ、次第に距離が離れていく。父は母の貯金をつかって水商売の店をだし、母はストレスが原因で病に…。そして、放蕩息子とその父、母は意外なクライマックスに向かって転げ落ちていく。
著者等紹介
五本松昌平[ゴホンマツショウヘイ]
金沢市生まれ。地元で中高大を卒業。久しく趣味として加賀毛鉤を研究し、手作りし、腕試ししたほか、俳句、和歌、詩、戯曲、小説等の創作にも取り組む。所属は、日本文藝家協会(二十年余り)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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