核燃料サイクルという迷宮――核ナショナリズムがもたらしたもの

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核燃料サイクルという迷宮――核ナショナリズムがもたらしたもの

  • 著者名:山本義隆【著】
  • 価格 ¥2,860(本体¥2,600)
  • みすず書房(2024/06発売)
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  • ポイント 780pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784622096979

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内容説明

日本のエネルギー政策の恥部「核燃料サイクル」の歴史を掘り起こし、脱原発の必要と必然を論じる著者渾身の書。「反核」の統合論。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

trazom

119
こんな頭の良い人はいないと尊敬してやまない山本義隆さん。「核燃料サイクルが破綻している」くらいは私でもわかる。でも、山本さんの分析は、歴史や技術の背景を踏まえ、流石に鋭い。「原子力発電→核燃料サイクル」という流れではなく、「原子力発電の第一目的が核燃料サイクルの確立だった」という視点に立つ。NPT加盟国のうち核保有国以外で再処理の権利を獲得している唯一の国が日本。その権利を維持し、「潜在的核武装能力」を保持するために、核燃料サイクルという虚構を捨てられないのだと。「核ナショナリズム」の怖ろしさが胸を刺す。2024/07/23

coolflat

14
34頁。福島の原発事故の後、12年6月に民主党政権下で原発の運転期間を「原則40年、最長60年」とする改正原子炉等規制法が、当時の野党である自民党や公明党もが賛成して成立している。もともと民主党が提起したのは40年廃炉であった。実際には40年でも甘いのだが、電力業界からの強い圧力でさらに20年の延長を「例外中の例外」ということで付け加えたのだ。しかしその後、23年末の時点では稼働中の12基のうち半数の6基に対して40年超運転が認められている。もはや「例外」なんてものではなくなっている。2025/11/22

青雲空

11
絶望的な気分になった。経済性を失っている核発電だが、自民党と官僚の真の目的は、大国のプライドを維持してくれる核武装。潜在的核保有能力が目的なので、ペイしなくてもお構いなし。原発メーカーは軍需同様、言い値で買ってくれる政府がバックにいるから「美味しい」仕事になる。電力会社は元々は気乗り薄だったが、しょせん国策だから他人任せで、収益は総括原価方式で守ってもらえる。 原発、辺野古そしてリニアという金食い虫が日本の将来を食い潰していくのだろう2024/09/02

くらーく

4
迷宮のままなのかねえ。使用済み核燃料をせめて100年単位で無力化できれば、原子力発電も悪くは無いと思っているのだが。持っていても仕方が無いものを捨てられず、後世に託すと言うのは心苦しいですな。いつかは。。。2024/11/01

鯉二郎

4
これまで読んだ反原発の本の中で本書は最も読みごたえがある。在野で長年物理や科学に向き合ってきた著者は、日本の原発の成り立ち、特異性、破綻した核燃料サイクルへの執着、たまり続けるプルトニウム、核のごみ処分の先送りなど、原子力ムラの虚構や欺瞞を徹底的に暴く。著者は原子力発電を核発電と呼ぶ。聞き慣れない言葉だが、核分裂で生じるエネルギーを利用し、兵器用に使った技術を発電に転用したのだから、核発電が本来の意味に近い。再び原発回帰に傾く今、改めて原発の危険性と不採算性を知ることは重要である。2024/09/22

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