内容説明
突如現れた漆黒のゴーレム〈徘徊者〉による侵略が続くこと百二十年。地球上のあらゆる文明が異界に呑み込まれ、大地の大半は無機質な石英と化していた近未来地球。うなじに特殊な刻印を持つ少年・リンディはこの日、町守見習いとして初めての仕事へ向かう。その眼前に、いきなり巨大徘徊者が――。失われゆく世界の最前線・ウィンズテイルで、人類を救うための最終決戦が始まり、世界を取り戻す鍵は、少年少女に託された! 大迫力のSF×バトルファンタジー!
目次
第一章 はじまり
第二章 忍び寄るふたつの影
第三章 異変
第四章 石英の森
第五章 邂逅
第六章 ほんとうのはじまり
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本の蟲
14
わりと好きなSF、他者の記憶に潜る『記憶翻訳者』シリーズ同作者によるSFファンタジー。突如世界中に現れた門より出てきた漆黒のゴーレム〈徘徊者〉。あらゆる兵器は通じず、人類文明はほぼ石英の森に呑み込まれ、失われて百二十年。石英の森最前線の集落ウィンズテイルに、比較的工業力を残している都市ダルゴナからの使者が訪れるが…。特殊能力、異界紋の謎等まだまだ明かされていない設定も多いが、本巻のあらすじ・構成は「まんまナウシカやん」と終始ツッコミ。精神的に幼い主人公の少年少女にも共感できず、少々期待値高すぎたか…2024/05/29
イツキ
5
未来の地球らしき世界が舞台のSFファンタジー。突如現れた謎の門とそこから現れる未知の侵略者という要素からは戦闘妖精雪風を彷彿とさせますが、こちらは特殊な力を持った少年少女のボーイ・ミーツ・ガールから始まる王道なファンタジーといった印象のストーリーです。まだまだ世界観、主人公の出生の秘密など大部分が明かされていないので続巻での展開次第かなという印象です。2024/05/12
b3_faf
4
記憶翻訳者 、蒼衣の末姫 の門田充宏 さんの新シリーズ。 正統派ボーイミーツガール のsf (サイエンスファンタジー)。 コレだけの密度でプロローグでしか無いってのが嬉しくてタマラン。 文明が衰退していくプロセスがしっかりとSF解釈を盛り込んでいて、納得感バッチリ! そして自我境界、彼我境界が曖昧になった状況を物語るシーンはホントに天下一品! 記憶翻訳者で打ちのめされてからの大ファンです! 5月発売の続編が楽しみで堪らん!2024/05/01
Akko1454
4
黒い物体(モノリスっぽい)が突如地上に現れ、そこから巨人(徘徊者)が出てきて人間を石英化し、文化文明を奪ってしまった。今は残された人たちで徘徊者から町を守っている。刻印を持つ者は100歳以上生きたり(魔女)、過去の文明を作り出すことができたりする(少女)が、少年リンディは刻印を持っているが、能力はまだわからない。 主人公たちが少年少女なのでアメリカならYAファンタジーに分類されるかも。黒い物体は何なのか、何の目的で地球に現れたのか、刻印を持つ者たちの役割とは? 続きは5月に出る続編をお楽しみに。2024/04/29
ユキタ
3
図書館。漆黒のゴーレム<徘徊者>による侵略で、大地が石英と化した近未来地球。うなじに特殊な刻印を持つ少年リンディの眼前に、いきなり巨大徘徊者が現れる。世界を取り戻す鍵は、少年少女に託され…。ラピュタとナウシカともののけ姫を思い出させる世界観だった。まだまだ物語の序章といったところ。犬が可愛い格好いいし、鍵を託された少年少女以外の、まだまだ現役で戦う爺さんたちも格好いい。2024/06/27