内容説明
英国の元底辺中学校に通うぼくの日常は、今日も世界の縮図のよう。摂食障害や薬物依存について考えたり、フリーランスで生きていくための授業。ノンバイナリーな教員。生徒たちが公約を読んで投票するスクール総選挙。声ひとつで人種の垣根を越えるソウル・クイーンな同級生。事件続きの毎日の中で少年は大人の階段を昇っていく。100万人が泣いて笑って感動した親子の成長物語、ついに完結。(解説・宮台由美子)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ホッパー
50
日本に住んでいると感じられないことや、考えさせられることが多い。読んでよかった。2025/03/31
あきぽん
47
日本よりずっと多様性の進んでいる国イギリスの、中学生子育てライフ。著者の息子がいい子過ぎやしないか、元底辺公立中学なのに程度が高すぎやしないか、と下衆た勘繰りもしてしまうけど。日本の若者は今でも「個性的」よりも「量産型」が望まれるようだけど、少しずつ変わっているんだろうと信じたい。2024/07/10
里愛乍
44
前作がかなり良かったので文庫化を機会に購入。すっかり成長している息子くん、考え方もちょっとクールになって近所のおばちゃんの如くこの先が楽しみになる。ここ数年で自分の地域もいろんな国の風習の人たちが増え続けている。悪気が無いってのは非常に厄介ではあるけれど、〝想像力〟この感性は鍛えていきたいと思う。個人的に引っ越していった元隣の彼女のこれからが気になった。楽しくやっていってほしいな。2024/12/09
piro
41
ブレイディ家の息子くんを中心に綴られるノンフィクション続編。日本の中学2年生にあたる年齢となり、より深淵で思慮深い少年に成長した息子くん。様々な家庭環境の友人達と関わる事で、そんな利発な子に育ったのだと思います。ブレイディ夫妻と息子くんの関係性もとても良い。日本の中学二年生はこんなに大人じゃ無いよなと感じつつ、彼のさらに成長した姿も見てみたくなりました。日本と比べてだいぶ大人な印象を受ける子供達。その姿は近い将来の日本の中学生の姿かもしれません。2024/08/09
ゆいきち
36
ぼく、思春期!このティーンが主役の海外ドラマを観ているような感覚、たまらないんだよな〜。それでいて教養が身につく!アフリカのFGMやノンバイナリーについて恥ずかしながらこの本を読んで初めて知りました。そしてイギリスの中学、レベルたっか…。「コンサートのプロモーターになったつもりで…」っていう宿題日本じゃ絶対やらない。科目も、国語算数理科社会だけじゃない。ここまで違うの?日本の教育について焦りを感じます…。ぼくのお話、これで完結?嘘でしょ〜!むしろ、ここからでしょ〜!2025/04/16