内容説明
大陸の果ての孤島に住み、不老不死の秘術を得たという大魔法使い・シロガネ。世界中の人間が次々と使者を派遣し、その秘術を我が物にしようとしたが、誰一人として達成できなかった。「魔法使いは、留守にしております」の言葉で島を守り続ける青年・クロとアオ。そこへ、ある日記憶を失った少年が流れ着く。ヒマワリと名付けられた少年によって、静かだった島の暮らしは一変、長らく時が止まったようだったクロの心は少しずつ変わっていく。ヒマワリは並々ならぬ魔法の才能を開花させていくが、それはどこかシロガネを思わせるものだった。魔法使いの留守を預かる「家族」の、輝く宝物のような日々を描く上巻!
目次
一 魔法使いシロガネ
二 呪いを継ぐ者
三 時間旅行
四 魔法使いの弟子
五 シロガネの帰還
六 ヒマワリの招待状
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
大陸の果ての孤島に住み、不老不死の秘術を得たという大魔法使いシロガネ。不思議な青年・クロとアオがその留守を守る孤島に、ある日傷だらけで記憶すら失った金髪の少年が流れ着くファンタジー。不老不死の秘術をものにしようと世界中の人間が死者を送る島に流れ着いて、紆余曲折の末にヒマワリと名付けられ、2人と共に過ごすようになった少年。その存在が少しずつ静かだった島の暮らしや2人のあり方を変えていく展開で、訪れる客たちと交流するうちに魔法の才能を開花させていくヒマワリと2人がこれからどうなるのか今後が気になる上巻でした。2024/05/16
ぐっち
19
めっちゃ好き、たまらん。「魔法使いは、留守にしております。」クロとアオが魔法使いシロガネの留守を守る終島(はてじま)に流れ着いたのは、記憶を失った少年ヒマワリ。がっつりハイファンタジーの世界観のなかで、3人?がだんだん仲良くなっていく感じがたまりません。魔法使いの帰還はあるのか?続けて次巻へ。2024/06/15
しましまこ
16
最果ての島で、大魔法使いの帰りを待ちわびる青年2人と無邪気な少年。人外好きには堪らん美味しさ。頼む予想を裏切ってくれ!2024/06/08
けいこ
10
世界の果ての島に暮らす竜と青銅人形と人間のヒマワリ。日常シーンがほのぼのしていて良い感じ。このままの日々が続けば良いのに。2024/10/23
Mu@仔羊堂
8
いやあ面白い。これは自分の好きなタイプのお話だ。 大魔法使いシロガネが去った島に残る二人の青年の元に記憶喪失の少年が流れ着く所から始まる物語。 二人の青年の正体がいかにもファンタジーらしくて素敵だし、その性格も一人はぶっきらぼうで、もう一人は心配性なのもいいバランス。 そして少年の正体について読者はある時点で気づくけれど、作中の人物たちはまだ(?)気づいていない所も微笑ましくてニヤリとしてしまう。 上巻のラストに結構怖い引きを持ってきたので下巻はどんな展開になるのか。楽しみ。2024/07/25