幻冬舎単行本<br> まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

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幻冬舎単行本
まいまいつぶろ 御庭番耳目抄

  • 著者名:村木嵐【著】
  • 価格 ¥1,672(本体¥1,520)
  • 幻冬舎(2024/05発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 450pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784344042773

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内容説明

「二間先の音まで聞こえるが、
 上様の言葉だけ聞き取れない。
 せめて、お心は解したい--。」

青名半四郎。又の名を、万里。
徳川吉宗・家重の将軍二代に仕えた御庭番は、
江戸城の深奥で、何を見、何を聞いたのか?

隠密秘話に胸熱くなる、『まいまいつぶろ』完結編。



麻痺を抱え、廃嫡も噂されていた九代将軍・徳川家重と、
彼の言葉を唯一聞き取ることができた側近の忠光。
二人の固い絆を描き、
日本中を感涙の渦に巻き込んだ『まいまいつぶろ』から一年。

徳川吉宗の母・浄円院の口から出た孫・家重廃嫡の真意とは。
老中首座を追われた松平乗邑が向かった先は。
家治が父・家重の言葉を聞き取れなくなった理由。
折り紙一枚も受け取るなと厳命された忠光の妻・志乃の胸の内。
そして、全てを見てきた隠密、万里が最後に会いに行った人物とは……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

316
『まいまいつぶろ』が好かったので、続編を読みました。村木 嵐、2作目です。『まいまいつぶろ』の外伝的連作短編集、短編のため、前作よりは感動少な目ですが、『まいまいつぶろ』の理解が高まりました🐌🐌🐌 https://www.gentosha.jp/article/25604/2024/06/05

パトラッシュ

273
『まいまいつぶろ』で主従を見守った家重の祖母、老中、息子と忠光の妻子らは、将軍という絶対権力者に関わって様々な喜怒哀楽の嵐に巻き込まれた。家重を見た目で判断した人は痛い目に遭い、その苦しみを悟って心を苛まれる。また家重の明晰さを知った御庭番は、治政を裏から支え名君に仕えた喜びを味わう。光あるところに生まれた影にも人の数だけ思いがあり、生きた証を刻んでいく有様が人生の哀歓を描き出す。上質な外伝として面白かったが、読者としては万里が「勝手隠密」で言及された郡上騒動で家重の密偵として活躍する長編を読みたかった。2024/06/11

タツ フカガワ

182
口もきけず字も書けない八代将軍吉宗の嫡男家重と、その声を言葉に変えた小姓大岡忠光との愛と忠義の物語『まいまいつぶろ』の番外編。5話の連作で、家重の廃嫡を望む吉宗の生母浄円院、同じく家重廃嫡を進言する老中松平乗邑、家重の嫡男家治、忠光の妻志乃と嫡男兵庫、そして吉宗の御庭番万里の視点で描かれるもうひとつの忠義の物語。なかでも忠光の妻と息子が語る「寵臣の妻」は泣けた。2024/09/15

タイ子

163
本作は将軍家重と通詞の忠光だけではなく、吉宗を中心に家重の9代将軍を巡る過程などを描く。家重の将軍を巡り反対の中、父・吉宗が守り抜いた家重と忠光の信頼関係。5章からなり吉宗から家重、そして家治と継いだ将軍たちの胸の内がそれぞれの周囲の者たちと絡み合って時にジワリと、時にクスリとさせる。特に家重の息子・家治の父を想い慕う幼少期物語が胸を打つ。そして、前作で語られなかった忠光の家族関係の描かれ方がいい。長い歴史の中での一コマだけど、そこで生きた江戸城内の人たちの苦悩と葛藤の熱い歴史はひと時の清涼感さえ漂う。2024/07/08

いつでも母さん

158
『まいまいつぶろ』の感動が甦る。家重・忠光主従に今一度光を当てるスピンオフ5話。家治からの視点も良かったし、忠光の妻・志乃も好い。そして、老いた御庭番・万里の章もじっくりと沁みて・・ふくよかな読後感に包まれた。本編を既読の方は是非!未読の方は本編から読むのをお勧めしたい。2024/06/10

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