教養としての「中国史」の読み方

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教養としての「中国史」の読み方

  • 著者名:岡本隆司
  • 価格 ¥1,899(本体¥1,727)
  • PHP研究所(2024/05発売)
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  • ISBN:9784569847221

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内容説明

保阪正康氏、推薦! 「中国を知る最良の方法とは何か? それは中国特有の歴史構造を読み解くことだ。本書はまさにその最適な書である」最も近接し、否応なくつきあわねばならない大国――中国。中国を知ることは、日本人が現代の世界に生きていくうえで必須喫緊の課題であり、いま求められている教養です。なぜ中国は「一つの中国」に固執するのか。なぜ中国はあれほど強烈な「中華思想」をもつのか。なぜ中国は「共産党一党独裁」になったのか。なぜ中国はあれほど格差が大きいのか。なぜ中国は「産業革命」が起きなかったのか。「対の構造」をはじめとする中国の個性がわかれば、こうした疑問を解き明かす道筋が見えてくる! 東洋史研究の第一人者が明快に語る隣国の本当の姿。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬参仟縁

38
話し言葉で読みやすい。日本人が中国を知ったのは意外にも朱子学経由の江戸時代(13頁)。Chinaと支那の語源は秦(39頁)。重要なのは、始皇帝が生み出した皇帝の照合、以降「天子」と不可分の称号となっていったこと(59頁)。専門用語で、放伐とは、前王朝を武力で倒し、新王朝を建てること。禅譲とは、武力によらない王朝交代(68頁)。このように専門用語をかみ砕いて説明されるのがよい。朱子学は、エリートの、エリートによる、エリートのための学術(121頁~)。2021/05/28

かんやん

27
複雑でダイナミックな歴史を網羅するのではなく、一片散砂、中華、儒教、遊牧民、科挙、宦官などのキーワードでコンパクトに説明。気候変動と地理的条件を重視。中国で産業革命が起こらなかったのは、その必要がなかったから。恐怖政治は、権力の基盤が安定していないが故に起こるなど、著者の視点が面白かった。隋と唐が漢民族の国家でなかったとは知らなかった。全体の流れがわかったので、もう少し掘り下げたい。2025/02/26

ひよピパパ

24
「教養としての〇〇史」のシリーズものの一書であるが、本書は「教養」という枠組みでは捉えきれないほどの深さと面白さがある。マクロ的な視点で中国史のポイントをザックリと捉え教えてくれるほか、何よりも読者が聞きたい・知りたいポイントを実に巧みにくみ取り、簡潔に答えてくれる。中国史における儒教の果たした役割、各時代の気候や民族の移動と王朝の関係、宦官と官僚の関係など、目から鱗の情報が満載だ。そして中国の歴史を概観した上で中国人との付き合い方に対しても前向きな提言を示してくれる。2022/05/15

出世八五郎

19
これで中国を理解できた気になった。歴史で繰り返される易姓革命など権力闘争の叙述ではなく、儒教、朱子学、遊牧民族、唐宋変革、中原、江南、士と庶などのキーワードを軸に中国を読み解いた書。こんな国と付き合わなくてはいけないんだな!という感想。日中が快く付き合うには、まず中国という国名を変えるしかない。“中”という字そのものに中華思想の意志が込められている。これではチベットも台湾も手放そうとはしない。やっかいな隣人ではあるが面白い。中国を知りたい人には本書をお薦めしたい。名著と呼びたい。2020/10/27

bapaksejahtera

16
国民国家として到底成立しそうにない「中国」なる物についてその通史を上手に纏める。長く同文同種として相互に誤解を持ってきた隣国への新たな理解を促す本。東洋史としてより広い視野での理解を促した岡田英弘と説く処は近い。廿世紀に生じた理不尽な「中国」という「国名」の由来についても首肯できる記述がある。この国を歴史的に規定してきた二元主義は、従来の士庶に代わり1億共産党員と民衆としてそれは継続しているし、官民・上下の乖離構造は変わらない。著者の言うように、徒な思入れを避け、水の如き交わりが日中両国には必要なのだろう2023/05/19

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