内容説明
頼まれたわけでもないのにマンガを描き、ゲームを作り、それを自主制作物として商業流通によらず誰かのもとに届ける。
こうした同人活動に着目し、それを支える同人誌即売会や印刷所なども含めて「同人文化」としてとらえ、同人界隈の日常的実践を描き出す。
目次
序章 「同人文化」の研究にむけて──関連研究レビューからの視座/玉川博章
第1章 中小規模即売会からみる同人文化──主催団体代表・運営スタッフへのインタビューから見えてくるもの/玉川博章
第2章 メディア融合時代における参加型文化──コミティアのスタッフを実例として/ヴィニットポン・ルジラット(石川ルジラット)
第3章 同人サークルの制作動機とその変化──デジタル化とグローバル化の時代の同人ゲーム制作者に注目して/小林信重
第4章 同人誌業界のオープンプラットフォーム化──営利企業の動きを中心に/飯塚邦彦
第5章 コロナ禍での同人誌即売会の経験──エアコミケは「本物」の即売会になったか?/杉山怜美
付録 コミックマーケット35・40周年調査報告/玉川博章・小林信重
あとがき/玉川博章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
センケイ (線形)
11
これで記念すべき 500 冊目になるので、自分の趣味とご縁のあるこの本で到達できたのは嬉しい。同人誌の制作や販売、そしてその流通の場が一冊の本になったというのも嬉しい話である。一つ断っておくと、同人誌制作を巡る喜びや苦しみといった事を共感する楽しみを期待すると、この本におけるその分量は多くない。その分、それを取り巻く環境や、商業に対する意識の変化など、俯瞰的にまさに「文化」を味わうことができる。印刷所とイベントと出店者の関係がオープンになるまでの経緯もかなり読み応えがあった。2024/05/30
Jey.P.
1
同人に関する論文集。インタビューや参与観察の結果が中心。地方の即売会、スタッフの行動、ゲームサークルの活動動機、印刷会社の関わり方の変化、バーチャル即売会、など。調査が主な本で、これを読んですぐに知見が得られるという感じではなさそう。巻末のデータなど含めて関心を持つ人にはよかったかもしれない。2024/04/13
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