双葉文庫<br> いっそこの手で殺せたら

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双葉文庫
いっそこの手で殺せたら

  • 著者名:小倉日向【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 双葉社(2024/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784575527551

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内容説明

元教師のライター・筒見芳晃は十歳年下の可愛い妻・絵梨、年頃の愛娘・沙梨奈と何不自由のない暮らしを営んでいた。だが、穏やかな日々は突如一変する。勤め先から妻が帰ってこない。携帯電話も不通。不吉な予感に駆られて交番を訪ねた芳晃は、驚天動地の事実を告げられる。しかしそれは、やがて始まる忌まわしい悪夢の幕開けに過ぎなかった!! 衝撃ミステリー『極刑』で鮮烈デビューを飾った小倉日向が放つ、業と毒の問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yukaring

76
タイトルから後味の悪さは予想するも、更に予想を越えた方向へと突き進む鮮烈な社会派ミステリ。元教師でライターの筒見は妻と娘の3人暮らし。ある日妻が警察に逮捕され彼は混乱する。しかしそれは悪夢の始まりに過ぎなかった…。性犯罪により心に消えない傷を追う被害者に比べると加害者の罪の意識はあまりに軽い。自らの手で復讐を考えたとしても理解できるし、また自分でなくとも家族や大事な人だったらと考えるだけで胸が締めつけられる。読めば読むほどツラく苦しいのにページを捲る手が止まらない、深い闇に飲まれるような感覚の物語だった。2024/07/01

ゆみねこ

71
元教師でライターの筒見は妻と中学生の娘と何不自由なく暮らしていたが、ある日勤め先から妻が帰らず、そこからとんでもない事件に巻き込まれてゆく。性暴力は魂の殺人、許されるものではない。しかし、必殺仕置人のような復讐がそんなに上手くいくだろうか?日本の警察はもっと優秀かと…。2024/07/19

まさきち

70
文章的には比較的平易な感じでしたが、それぞれのセンテンスは長すぎず、短すぎずで非常に読みやすかったです。そこにジリジリ先に興味を沸かせるような展開が加わって、思いのほか早く読み終えました。あまりひねった感じはないけれど、非常に楽しめた一冊です。2025/08/04

えみ

60
人生を壊された人々の行き場のない怒りと悲しみが、何者かの思惑によって侵されていく平和な家族の静かな変化によって心の芯まで伝わってくる。本当の慟哭は音として聞こえず、耳鳴りとして残る…そんな表現が正しいか分からないけれど、受け取った印象はまさにそんな感じだ。性被害問題をセンセーショナルに取り上げた社会派ミステリ。被害者の救済の難しさは勿論のこと、加害者の身勝手な振舞いと罪の意識の低さによる反省や後悔の欠乏、更に立件の困難さに愕然とする。ライター・筒見が「陰謀」に巻き込まれて絶句しかない結末に辿り着く問題作。2024/07/31

坂城 弥生

36
本当に覚悟が必要な作品でした。2025/01/04

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