内容説明
「世界の謎」を追う神話ファンタジー、待望の3巻！
命を生む正神『スメラ』の手がかりを求めて
泛旦国を訪れた琉劔たちは、
弱冠15歳で王座についたダギと出会う。
瑞雲と旧知の仲だったダギは再会を喜ぶも、
彼は尾をもって生まれたため「狗王」と蔑まれ、
母親である王太后からも疎まれていた。
しかも、彼が即位した経緯には不可解な点があって……。
はるか南方の国で琉劔たちの旅は
思わぬ方向に大きく動き出す――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yukaring
71
「神」と「世界のはじまり」を探す壮大なファンタジー第3弾。国の数だけ王がいて信仰があり民の生活があることを毎回考えさせられるシリーズ。命を生む神『スメラ』の手掛かりを求め泛旦国を訪れた琉劔たち。泛旦国の新王ダギは尾が生えた"混ざりもの"であり「狗王」と民たちに蔑まれていた。この少年王の即位に対する王宮と神堂の不穏な動きに巻き込まれる琉劔たち。そしてこの「狗王」を巡る胸の痛くなるような策略が明らかに…。"天鳥船"の伝説。いよいよ『スメラ』の片鱗が見えてきて物語が大きく動きだしそうな展開。次巻も凄く楽しみ。2024/06/12
さつき
62
今回の舞台は泛旦国。混ざり者として生まれ、捨て子として育ったダギの身の上が傷ましくて堪らない。終始、重たい気分で読みました。周囲から差別される状況は変わらずとも、自分で出来る事から始めようと前向きな感じで物語は終わりましたが、これからどうなるのか？気がかりです。ラストは急にSFっぽくなってびっくり！！2024/09/30
えみ
57
記録には残らないが記憶には残る。そんな王が確かにそこに存在することを誰もが認めざるを得ない…国の存続に関わる若き新王が民へのお披露目で発した言葉。陰謀が蠢きだし、復讐が始まる。不確かな神という存在、縋るモノの不在、無知は恐怖を生み、疑心暗鬼は狡猾な者達に利用される。相応しい王が歩む正しい道の果て。生きた者にしか語れない歴史に強烈な個性と魅力を感じる。壮大な謎と神の役割、そして王の勤めを描く壮大なファンタジー第3弾。忌み嫌われる「混ざり者」ダギは求められて泛旦国の王になるが、そこにはある謀略が…圧巻の物語。2024/05/26
あっか
50
楽しみに読んでいるシリーズ。スメラと似た伝承を持つ照來天尊について調べに、また別の国・泛旦国へやってきて、そしてまた(笑)国の内乱的なものに巻き込まれる一行…うーん本編的なところはなかなか進展しない…？と思っていたら、ん？天鳥船のその形ってアレじゃない？とか、日廣金ってソレの一部じゃ…で、最後、えー！？！？全然違う世界線のファンタジーかと思いきや！？！？…いやあ、このシリーズなかなか終わりそうにないですね(嬉しい)。えーどうやって絡んでいき世界の謎？仕組み？が明らかになっていくんだろう！俄然楽しみ。2024/12/11
背古巣
36
ダギの養父の正体にびっくりした。実母はその振るまいからマリーアントワネットを想起したが、その実は物凄く怖い母親だった。ダギが可哀想。ファンタジーと思って読んできたが、最後でSFチックな展開に…。親方って女性だったの？これにもびっくり。本筋とは関係ないところでの感想でした。m(__)m2025/04/22
