メディア・モンスター - 誰が「黒川紀章」を殺したのか?

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メディア・モンスター - 誰が「黒川紀章」を殺したのか?

  • 著者名:曲沼美恵
  • 価格 ¥2,970(本体¥2,700)
  • 草思社(2015/11発売)
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  • ポイント 810pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794221193

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内容説明

天才的自己宣伝と未来予測で昭和を駆け抜けた稀代のメディア・スターKUROKAWA KISHO。
その謎にみちた行動の真相に迫った初の評伝となる傑作ノンフィクション!!

2007年春の東京都知事選と同年夏の参議院議員選挙に突然、出馬後に急逝した建築家・黒川紀章。唐突すぎる行動のせいか、彼の死後、その生涯についてまともに取り上げるメディアは少ない。
生前、「饒舌過ぎる男」と言われるほどメディアに露出し、語り、数多くの本を出版したにもかかわらず、毀誉褒貶が激しかった黒川の人生には謎が多く、著者は、それらを解き明かすべく6年もの歳月をかけた。
オランダの建築家、レム・コールハースが「メディア・モンスター」と名付けた彼の人生を改めてひも解くと、情報の流れや影響力が「公」から「個」へ、マスメディアからソーシャルメディアへとフラット化していく過程と黒川の言行は、ぴたりと重なり合う。
未公表の事実や証言を元に、高度成長期をメディアの中で駆け抜けたスター建築家の人生とその周囲の人々が生き生きと感動的に描かれる一方で、時代に翻弄されながら生きる大衆の姿、メディア、巨大都市東京もまた不気味に浮かび上がる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しーふぉ

17
国立新美術館などを設計した黒川紀章の若い時から死ぬまでを追ったノンフィクション。京大から東大の丹下研に移り。メタボリズムという考えの提唱者の1人としての活動、大阪万博での設計など時代の寵児となっていく過程など知らなかった黒川紀章の活動が細かく書かれています。性格は論理的かつ短気で無茶なことも平気で言う一方、面倒見が良い部分や、若い頃は気さくなところもあったよう。黒川紀章の良い部分も悪い部分も公正に扱っているように感じた。2017/07/23

うぃっくす

4
黒川紀章の人生もなんだけど戦時中から21世紀までの時代の変遷が興味深かったな。熱い激動の時代よね。メディアの方法も変わってきていまインターネットとかスマホとかだけどこの先変わるのかなー。自分じゃないとやれないことを探してもがくのが人生かもね。アスタナの完成2030年って書いてあったな。完成したらいってみたいね。2020/05/16

4
600ページ越えの本を久しぶりに読みました。しかも創作ではなくルポ。読了まで時間がかかりましたが、磯崎新氏の都庁の本など、こういうのは意外に面白いのです。黒川紀章氏の生い立ちから成功、挫折、政界進出などを氏に関わったたくさんの人々の証言、インタビューや著書からの引用などで形成されています。関わった人が多すぎるため、たまにこの人誰だっけ?!と思うことも多々ありましたが。国立競技場の問題が過熱していますが、黒川氏ならどんなコメントを、そしてどんなデザインと理論を出してくれたのだろうと考えずにはいられません。2015/08/06

mochizo

4
これほどメディアを駆使して自身の宣伝をした建築家は彼が最初で最後でしょう。全盛期の黒川紀章の活動知らなかっただけに、そのいい意味でハチャメチャぶりは読んでいて非常に面白かったですね。あの中銀カプセルホテルの計画の経緯もここに書かれています。また、彼の生物学を根底としている思想もまた面白いですよね。本来一度建築を立てれば100年は使うという思想なのに「万物流転」の考え方で、建築も新陳代謝するという思想があるのですからね。600ページもの大作でしたが、楽しく読ましていただけました。2015/07/10

cassandre

2
黄色の表紙に黒い文字でセンセーショナルなタイトル。 その中に背筋を伸ばしてまっすぐに飛んでいる建築家黒川紀章を下から撮った大胆なもの。 丹念な関係者取材や文献探索でメディアを駆使して自分を売り込んでいった彼の姿を浮彫りにしたノンフィクション。 「時代の寵児」って言葉は陳腐だけどそういう時代だったんだろうなあ。 しかし、どうして最晩年に選挙にまで出馬したのかその真意まではわからず。 2015/07/20

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