内容説明
小学校教員・鵜川勉。同僚・美千代との結婚が現実味を帯び始め、平凡な暮らしがこの先も続くと考えていた。その矢先、美千代の中学時代の後輩・遠沢めいと出会う。鵜川はめいに抗いがたく魅かれるが、彼女には執拗につきまとう男がいた。追い詰められた二人は男の殺人計画を立てる。決行直前、めいからの手紙の一文と不測の停電が、二人の運命を大きく狂わせる――。佐藤正午の傑作、3か月連続新装版刊行第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あきら
28
心地よい脱線感。 都度都度脱線することで本線を見誤りそうになって、物語に惹きつけられる。 こんな主人公は友達になれないけど、憧れる。 2024/07/11
Ayako Kimura
3
読書会の課題図書。2026/02/04
のん
3
次回読書会課題本。1995年出版の新装版。時代は1984年からの8年。一人称「わたし」の青年が過去と8年後の今を語る。現実の「わたし」は言葉少なくて感情を出さない、人への関心がなさそうな青年なのに、まあこれが事細かにうだうだと語るわけです。読んでいて…イライラさせられる(笑)。解説によると歯車のかけ違いを緻密に語っていくのが佐藤正午作品世界らしい。時系列も行きつ戻りつで結論を欲しいせっかちの私には…。と言いながらこれで新装三部作は2作読んだので残り1冊も読みます。2025/12/20
ponnnakano
3
こんなに複雑な話だった?以前は、そう思わなかった気がする。自分は決断することが苦手なので(と自分では思っているので)鵜川のぐずぐずしたところが自分に似ている気がして嫌だなと思う。また、話の本筋と関係ない細かいところをくどくどと確認せずにはいられないところも似ている。似ていると思う。あんなにも重大な決断を他の人を巻き込むことも含めて簡単にして、役に立たない男には期待せず自分一人でやってのけ、それでもその役に立たない男を待っていたってのが自分と違いすぎて怖い。過去へ遡って戻れないことを確認するラストが切ない。2025/07/05
Hashimoto Yasushi
2
人間はいつでも今のことを考えているわけじゃない。過去と今を行ったり来たりして後悔したり納得したり、また未来を考えて絶望したり希望を見たりいているとおもう。 そんな、人間の思考を物語に乗せたような、ひっしやの文体が好きです。2025/06/17
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