内容説明
DVのその後を生き延び、再び生活を取り戻すために
DV(配偶者・パートナー・親子間の暴力)被害からの「回復」「自立」とはどのようなものなのか――
生活再建のプロセスとニーズ、「アフターケア」の実際と課題、被害から立ち直る/被害に寄り添う方法・制度……支援施設に勤務しつつ研究者としてもDV問題に取り組む著者が、被害当事者の人生を丁寧に追跡し、「支援-被支援」のあるべき姿を探る。
目次
序章 問題の背景と研究目的――DV被害者の自立支援の必要性
第1章 DV被害者支援の現状
第2章 研究の方法
第3章 A氏のケース:「この家族の仲が良かったらいい」
第4章 B氏のケース:「一歩を踏み出そう」
第5章 本書のまとめ
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
2
ひどい環境から逃れる。それはとても大切なことだが、環境を変えるということは簡単なことではない。特に、新しい環境で生活を再建しようと思えば、多くの困難が予想される。見えない未来と確定している現状。現状が厳しいことはわかっていても、見えないところに飛び込んでいくというのは不安も大きくなる。そのような状況を変えるためにはしっかりと安心できる支援が必要だが、それをうまく伝えるのも簡単なことではない。2024/09/30
Go Extreme
1
DV:配偶者暴力 身体的暴力 心理的暴力 経済的暴力 DV防止法 相談支援 DV被害の現状:相談件数増加 配偶者暴力相談支援センター コロナ禍影響 陰のパンデミック 男性被害者 生活困難 社会的孤立 自立支援の必要性:経済的自立 就労支援 生活再建 心理的回復 子どもとの関係 支援ネットワーク トラウマ克服 婦人保護と支援制度:婦人保護施設 婦人相談所 母子生活支援施設 ケースワーカー 地域支援 アフターケア 課題と展望:制度不足 社会的偏見 被害者支援強化 法整備拡充 社会資源活用 インフォーマル支援2025/03/12