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内容説明
「世界をちょっとだけ正しくしたい」。そう話す転校生の杜屋譲と「瞬間記憶能力」を有する和登尊。二人は同級生を助けるため、「絶対に成績が上がる塾」に潜入。そこで暴言と体罰を繰り返す傍若無人な塾長と対決することに。正義をなすために人をだますこともいとわない。そんな杜屋と和登の物語が始まる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
165
ホームズを主役に据えたジュブナイル・ストーリーは数々あれど悪役のモリアーティ教授を現代に甦らせて中学生としてちょっとダークな隠れた悪党どもを成敗するというマニア向けの趣向が嬉しいですね。警察の力を借りずに多少強引な手も使うとはいっても困難な命題に立ち向かう姿勢はチャレンジ精神を感じさせてとても良いですね。転校生の杜屋譲とワトソン役の和登尊が疑惑のカリスマ塾講師と対決して、推理やトリックよりもサスペンスと心理描写を重視するミステリでホームズ少年も登場する2巻も読むのが楽しみですね。。#NetGalleyJP2025/02/05
パトラッシュ
131
謎のエリート向け学習塾に学生が操られる設定は、眉村卓『ねらわれた学園』に重なる。その陰謀を天才中学生「杜屋譲」と仲間たちが突き崩そうとする展開は、イラストがそっくりなこともあり漫画『憂国のモリアーティ』そのものだ。両作品を知っていると双方のいいとこどりを図ったかと思えるのに加え、支配欲に満ちた教育者の暴走を描くのは戯画的に過ぎる。またSF要素を排しているため意外性に乏しく、結末が簡単に予想できてしまった。ジュブナイルミステリとしてのシリーズ上やむを得ない面もあろうが、もう少し構成面で気を遣ってほしかった。2024/05/25
☆よいこ
83
児童書。YA。ごめん読み終わるまでずっと、はやみねかおるだと思って読んでました(違)▽中学2年生が始まって1週間たった時、杜屋譲(もりやゆずる)が転校してきた。和登尊(わとたける)は平凡を装っているが「瞬間記憶能力」を持つ。杜屋に興味を引かれた尊は、杜屋の中学生らしからぬ「騙し」の技術に驚く。ふたりはクラスメイトの危機を救うため「陽明塾」に潜入する▽難しい語句には注釈つき。中学生がビブリオバトルで激推ししてた。面白かった。2024.4刊2025/05/05
えんちゃん
63
斜線堂さんのYA!ワクワクしちゃう。中2男子コンビが解き明かす『絶対に成績の上がる塾』の謎とは。賢い子供が狡い大人を負かす構図は誰が読んでも楽しい。でも単なる勧善懲悪だけじゃなくて、大人の言い分や子供の視野の狭さもきちんと織り交ぜているところがフェアで好感触。続編も楽しみ。2024/06/03
がらくたどん
60
子どもって大変。大人の勝手と面倒事に年中付き合わされる割には発言権がない。はやみねかおるの帯も納得の「日常の冒険でたくさん楽しんで好い夢を・・」という王道ジュニア・エンタメに知念さんが来たぜと思っていたら斜線堂さんも。この界隈、きっと賑やかになるぞ♪謎の転校生は「ちょいワル」天才仕掛け人。理不尽な大人の足を掬って傷ついた子どもの心を救う。初巻は好奇心旺盛で秘密の特技を持つ和登尊(ワトソンと読めるがワト・タケル君です)との出会いと地元悪徳塾成敗。主人公は中学生だが内容的にはちょっと背伸びしたい高学年から☆彡2024/05/31