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内容説明
「戦後」と呼ばれる時代。
己の運命を国家や家族、そして時代に翻弄されながらも、
日本とアメリカに生きた4人の人間の物語。
人気作家や社会学者の方も推薦!!
戦後の日本とアメリカに生きた若者を実直に描く衝撃のデビュー作。
目次
第一話 村田頼子 昭和二十三年
第二話 須藤ハル 昭和二十二年
第三話 アーサー・ジロウ・ハシモト 1947
第四話 スコット・チャールズ・オコナー 1949
第五話 村田頼子 昭和二十四年
第六話 須藤ハル 昭和二十二年
第七話 アーサー・ジロウ・ハシモト 1948
第八話 スコット・チャールズ・オコナー 1950
第九話 村田頼子 昭和二十六年
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
30
「線場」という言葉に赤線・青線を思う。東京大空襲の聞き取りをしていて、戦災孤児となって辛酸をなめてきた方々のお話を聞いたことがある。なんの庇護も受けられず、蔑まれ、自分の才覚だけで生き延びなければいけなかった人たちの苦しみは、空襲で死ぬこととはまた違った苦しみだ。性暴力の被害者となり兵士専用の娼婦となった少女。少女を探し親の決めた結婚を拒み自殺を図る親友ーそして彼女たちと出会った二人のアメリカ兵。最後の絵がムンクの思春期を彷彿とさせた。無垢の終わりなのだろうか。2025/05/10
nbhd
14
すごいと思った。ナショナリティー、エスニシティー、ジェンダー・セクシュアリティー、マイノリティー、そしてアイデンティティー、この世のさまざまな「ティー」が溶け合った作品。なんだか溶けるような描線だなと思っていたら、じっさい描写が溶けていった。とろけるチーズでも、塩分3%の食塩水でもなくって、なんというか紅茶に砂糖を入れたときの、あの”にゅわわーん”ってモワンモワンした「溶け」、あのかんじだ。胸に感じる痛みも”にゅわわーん”と溶けてこんでくる。坂口安吾を思い出したり、した。2025/03/08
桐一葉
6
あまた居る人の中で、ここに出てくる人たちは確かにこの時代に生きてらした、と思う内容やった。漫画やけど、映画を観ている気分になった。これ以上ないってくらい人間の愚かさを集めきった戦争をする国で生きていたくない。どれだけの犠牲があって今があるかを忘れない為に知りたい。生き延びても生き辛さがまだまだある彼らの生きている姿を読みたい。下巻が待ち遠しい。2024/06/30
Decoy
4
時代や国家の翻弄され、本来送れたであろう人生よりも、ずっと不幸になってしまった日米の男女4人の物語。セクシュアリティの問題が絡んでより複雑になっているが、これが物語としては魅力を増している。圧倒的な読後感で、強烈な張り手を喰らった感じ。下巻が待ち遠しい。2025/01/02
たけのこ
4
おお、なかなか好きでした。 戦後の少女たちの人生を描いた作品。絵の感じが好きなのかな。いやおうなくキャラに共感してしまう強さがあります。 先生のあとがきからすると性的マイノリティを描くつもりの作品のようなので、そのへんの動向も気になるところ。2024/05/01
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