内容説明
名古屋城の南方、前津の地にある古ぼけた神社は、「おからねこ」とか「猫神社」と呼ばれ、さまざまな事情を抱えた人があとを絶たずにやって来る。葛飾北斎が名古屋入りすると聞き、ひと儲けしようと考える書林の主。「いとうさん」と呼ばれる呉服店で働くことになった、元武士の妻。納屋橋を西洋風に架け替える仕事を任された青年……。「おからねこ」に願い事をすると、たちまち願いが叶う、とか? 溢れる名古屋愛と歴史がたっぷり詰まった、笑いと涙の傑作ユーモア時代小説!――「願ってみゃあ。全部叶えたるでね!?」
目次
序
第一話 盆踊りは終わらせない
第二話 からくり山車と町奉行
第三話 北斎先生
第四話 河童の友人
第五話 いとうさん
最終話 天下人の遺言
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
sofia
30
名古屋に住んでいるとき尾張徳川家の歴史散策をしたけれど「おから猫神社」は知らなかった。徳川宗春、大須、いとう呉服店、鶴舞…と懐かしい名前が出てきて、読んでいて楽しかった。史実とフィクションが混ざりながらの軽い感じ。2024/09/22
宇宙猫
22
★★★★ 徳川宗春の頃から時代を下る連作で、名古屋の移り変わりを描いている。知っている話が入っていたりして面白かった。納屋橋饅頭が食べたくなっちゃたな。おから猫神社(大直禰子神社)は、すぐ近くで働いていて、ほぼお隣の郵便局にも行ってたのに全く記憶に無いのがすごく損した気分。2024/09/23
み
16
新刊棚で見かけて、ジャケ読みした作品、初読みの作家さん。おから猫に神頼みなんて、好みの設定なのに、ちと楽しめずでした。残念なり。2024/04/21
KEI
15
尾張名古屋を舞台に、願い事が叶うと言われるおから猫神社に集いし人々の物語。江戸時代モノで名古屋舞台の作品は割と珍しいと思います。 江戸時代中期〜明治の物語が各章で展開されますが名古屋で実際起きた事件をモチーフにしているらしく名古屋の歴史も追えます。2024/04/23
ごへいもち
11
こんな神社があればなぁ2025/02/17




