岩波現代文庫<br> ショック・ドクトリン (上) - 惨事便乗型資本主義の正体を暴く

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岩波現代文庫
ショック・ドクトリン (上) - 惨事便乗型資本主義の正体を暴く

  • ISBN:9784006033446

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内容説明

戦争,自然災害,政変などの惨事につけこみ,人々が茫然自失している間に過激な経済改革を断行するショック・ドクトリン.独裁政権下のチリ,ソ連崩壊後のロシア,天安門事件後の中国など,世界中を席捲した改革は何をもたらしたのか.綿密かつ豊富な取材に基づき,舌鋒鋭い筆致でその正体を暴き出す.(解説=中山智香子)

目次

序章 ブランク・イズ・ビューティフル――三〇年にわたる消去作業と世界の改変
第一部 ふたりのショック博士――研究と開発
第1章 ショック博士の拷問実験室―― ユーイン・キャメロン,CIA,そして人間の心を消去し,作り変えるための狂気じみた探究
第2章 もう一人のショック博士――ミルトン・フリードマンと自由放任実験室の探究
第二部 最初の実験――産みの苦しみ
第3章 ショック状態に投げ込まれた国々――流血の反革命
第4章 徹底的な浄化――効果を上げる国家テロ
第5章 「まったく無関係」――罪を逃れたイデオローグたち
第三部 民主主義を生き延びる――法律で作られた爆弾
第6章 戦争に救われた鉄の女――サッチャリズムに役立った敵たち
第7章 新しいショック博士――独裁政権に取って代わった経済戦争
第8章 危機こそ絶好のチャンス――パッケージ化されるショック療法
第四部 ロスト・イン・トランジション――移行期の混乱に乗じて
第9章 「歴史は終わった」のか?――ポーランドの危機,中国の虐殺
第10章 鎖につながれた民主主義の誕生――南アフリカの束縛された自由
第11章 燃え尽きた幼き民主主義の火――「ピノチェト・オプション」を選択したロシア
原 注

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

バズリクソンズ

26
惨事便乗型資本主義の正体を暴くとの副題に嘘偽りなし!世界各国の例を挙げて説明がなされる民主主義への変革という名の下に災害を機に、それまで成し得なかった富豪と貧民の格差を生む大改革へと踏み切る手口に政治とは国民一人一人を平等にするためではなく、格差を広げて発案者側だけの私利私欲を肥やす手口でしかない事を上巻のみで十分に認識できた。本作を読むことでいかにシカゴ学派と呼ばれる悪党が運良く自分達の政治的悪徳商法を売り込んでこれたかが憎たらしい程に解る。日本も沢山心当たりがある事がこの著書を元に判明する。下巻も期待2025/09/27

原玉幸子

17
普通、上下巻の場合は没入過ぎを避ける為に間に違う本を挟むのですが、深刻な嘆きを感じて迷いなく下巻に進みました。「所詮、際限無き貨幣供給は各国の通貨切下げ競争だと認識しておけば大丈夫」との発想は、単なる思い込みに過ぎず、又「新自由主義」も「何でも民間と市場に任せてしまう英サッチャー元首相の経済施策として有名」程度の認識でいたのでは、世の中のリアルを見誤ってしまう… 斯くも資本主義の実態がこんなにGreedyかと情けなくなります。自身が受け止める感情の揺れを一言探すと「苛まれる」かと。(◎2024年・冬)2024/11/16

Hiroshi

7
アダム・スミスによれば「神の見えざる手」故政府は経済に係わらない方が良い。だが29年の大恐慌で政府の必要性が生じケインズの管理経済・混合経済が始まった。ハイエクの師弟であるフリードマンを中心とするシカゴ学派は面白くない。国の関与しない経済の実験場を求めた。だがフリードマンの経済学には問題がある。ケインズの経済学では国民の貧困を防ぐ為国民は様々な制度で守られている。フリードマンの考えではそれらを廃止する必要がある。自由主義・民主主義を前提とする資本主義国家では敢えてその制度を廃止するのは多数派とはならない。2024/04/10

フクロウ

5
シルヴィア・フェデリーチ『キャリバンと魔女』同様の視角。資本主義が隆盛するためには最初の資本蓄積=「略奪」が必要であり、フロンティア消失後の現代(2007年、あるいは2024年現在も)では、福祉国家の公共財を軍事クーデターや経済破綻により「略奪」する植民地化政策の国内再流入手法が取られている(新自由主義)。ポイントはミルトン・フリードマンの自由主義に抗して政治(民主主義)で経済を縛ることであるが、政治/経済間のファイア・ウォールが上手く機能する条件は…?日本の健保や水道も他人事ではない。2024/10/07

pokuta

2
上巻を読んでいる最中呆然した。 本当にフリードマンを中心とするシカゴ大学の一派が世界の経済をうごかしているのか? 惨事が起きるとそれには便乗して過激な経済改革を断行するショック・ドクトリンという手法。 言ってしまえばアメリカの世界制服大作戦なんじゃないの?とシンプルに思う。特に南米チリ、ブラジル、アルゼンチンなどCIAが暗躍して後にシカゴ大学の一派が経済指導のもと入り込んでアメリカに都合のいい国につくあげて行くいうとても恐らしい話。 現在でもショック・ドクトリンという手法はしっかり用いてられている様子2024/07/13

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