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内容説明
現役職員が明かすざんねんな大学のリアル。
大学は教育機関ではなかったのか? 大学全入時代といわれる昨今、「就職しか興味がない学生」と「教える意欲がない教員」の思惑が一致した結果、早く手軽に卒業資格を提供するだけのファスト・サービスと化してしまった──。入試は外注、授業は手抜き、気にするのは就職率だけ……。優秀な人材を輩出するどころか、「3年で会社を辞める新入社員」を生み落とす今の大学につける薬はないのか? 教員や学生たちに日常的に接する現役大学職員が明かす「ざんねんな大学」のリアル。
(底本 2024年4月発売作品)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
警蓮社峻譽身阿
13
Audible。大学教育とは何なのか。大学生だった人の多くが社会に出て感じる疑問。大学教育の目的とは?誰もが思っていたが言わなかった本質に遠慮なく切り込む。国策で急増した大学と大学生、そして大学教員・研究者。真に高等教育を全う出来る人材が、大学を増やしただけで比例して増やせるわけはない。教員・研究者も同じで沢山の有象無象が跋扈している。彼らは専門知識しかない社会府適合者で、権利ばかり主張し義務を果たさない。当然大学生も教員の低レベルを承知しているが、単位さえ取れればいいためある種winwinが成立する。2025/01/08
Mark X Japan
8
大学も、衰退する日本の一翼になっているようです。全入になると予想される懸案事項も、その通りになっているようです。☆:4.02024/06/08
なーちゃま
4
学問の場としての大学に胸を高鳴らせて入学した人なら誰でも悟っていたことを改めて言語化した本。かつての私も、尊敬していた塾の英語の先生が「大学ではどんな勉強もできる」と大学の魅力を説くのを聞いて、24時間365日勉強できる魅力的な場として進学したけれど、ところがどっこい、ほとんどの学生は学問に関心がなかった。でも声を大にして言いたいのは、真剣に探せば熱心な先生はやはり見つけられるということ。やる気のない学生に寂しそうな顔をしながら一生懸命教えてくれた先生の講義は記憶に焼き付いている。あと、大学院行くといい。2024/09/14
さるくん
3
最近、学生の頃の仲間と集まって食事をすると、しばしば「贅沢な環境が与えられていたのだから、もっと勉強すればよかった」といった主旨の話になる。そのとおりだと頷きつつ、仕方なかったよなあとも思う。本書によれば近年の大学はファストカレッジの様相を呈しているとのことだが、ここまで大学を増やせば必然の帰着だろう。大卒者以外の魅力キャリアパスが示されなことも問題だろうなと思いました。2024/08/24
TOMTOM
3
大学職員の愚痴の垂れ流し。事実そうかもしれないけれども、提言があるわけでもなく、途中からイライラしてきた。2024/04/15