内容説明
怪談新世代、誕生。
歪ゆえに、悍ましく
粗削りゆえに、鋭く
防御0、攻撃100
直球で攻め込む恐怖
思考が止まる変化球
先人への崇敬と野心
踏襲改造目指せ斬新
欲しいのは恐怖だけ
まずは読め、聞いてくれ!
新時代の恐怖60話!
怪を愛し、怪にとり憑かれ、日々怪を求めて尋ね歩く。
何か恐ろしい話、不思議な体験はありませんか、と。
助産師だけに聞こえる出産前の妊婦の腹から響く声…「産声」
社員食堂の排水に浮かぶ生き人形…「油まみれの紙人形」
閉館する写真館に保存してあったある女性の写真群。それには奇妙な点が…「家族写真」。
限界マンションに暮らす不気味な住人たちの共通点…「ご縁があったら」
母と息子の数奇な人生を繋ぐ怪…「日曜日のパンケーキ」
他、自身の体験または取材による聞き書き怪談の公募
「怪談マンスリーコンテスト」から生まれた、
新時代の作家らによる鮮烈な怪の記録60篇を収録!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キナコ
17
久しぶりの短編ホラーノベル。タイトルの通り、声や囁きに関するものが多い。新しい作家が多く、発見が多いかな。個人的には『ご縁があったら』が印象的。自分自身が田舎に住んでいるのもあって、限界マンションを見てるせいか、リアルにイメージが出来た。 今後の作品にも期待かな。2024/05/05
eyemu
7
最後の話。 食べていたものが何なのか。 凄く怖いし。 凄く切ない。 産声。 声というか音? 耳に良くないお話ばかりで、お腹いっぱいです。2024/06/18
真夏日和
6
新しい作家さんたちの実話怪談集。 何度か読んだことのある人からはじめての人まで盛りだくさんでてんこ盛りで読み応え相当ありです!! ワタシのとくに気に入った作家さんは緒音百さん、千稀さん、高倉樹さんでした。 緒音百さんのはどれもめちゃくちゃ好みだった。 全部あげられないのですが、他の作家さんも異界のにおいがぷんぷんする作品が多くて大満足でした。 2024/04/24
qoop
5
竹書房主催の怪談最恐戦・投稿部門で成果をあげた新人著者15人による実話怪談アンソロジー。それぞれが与えられた20ページたらずの分量の中で手持ちの怪異を競い合う。中で気になったのは千稀氏、中村朔氏、宿屋ヒルベルト氏。話のクオリティもさることながら、怪異を提示する構成力に優れていると感じた。2024/04/10
slice
3
『実話怪談』と聞くとほとんど形式のようなものが決まっている感があるが、本作は色々な読み味、書き方があって面白かった。怪談作家の新人(?)たちによるアンソロジーらしく、こういうのをビギナーズラックと言うのかもしれないな、と感想。個人的には「蟻占い」がベスト。次点で「学祭公演」「河童は友達」「代替」あたり。怪談は短い方が好み、と改めて実感する一作だった。2024/04/01