内容説明
★厚生労働省社会保障審議会推薦 「グレイトジャーニー」で知られる探検家、関野吉晴がおこなった、 武蔵野美術大学のゼミを追った映画「カレーライスを一から作る」を書籍化。 お米、野菜、スパイスを育て、塩を採り、器とスプーンも作り、 最後にヒナから育てた鳥を絞め、肉にする。 はたして、おいしいカレーはできたのか? 学生たちにどんな変化がおきるのか? チャレンジを追ったノンフィクションです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
128
地元の市立図書館の企画展示本。 無から有を作るのではなく一から別の有(この場合はカレー)を作るのだそうです。 ダチョウの肉の存在は学研の科学という雑誌で知ってはいたのですが、まさかこれほどデリケートだったとは…。大きいのだから気も大きいわけではないのですね…。2018/07/31
mocha
92
武蔵野美大、冒険家としても知られる関野先生のゼミで、カレーライス作りにチャレンジした。田植えをし野菜やスパイスを育てる。無農薬栽培だから除草作業が大変で、落伍者続出。肉となる家畜を飼育し、屠殺に葛藤する。土器のお皿と竹を削ったスプーン。なんと海に出かけて塩作りまで!時間と労力と費用を注ぎ込み作り上げる一杯のカレーライス。そこにはたくさんの驚きと学びがあった。最後までやり遂げた学生達を尊敬する。児童書だけど、大人にも今一度「食」を考えさせる良書。2020/01/30
夜長月🌙新潮部
78
「一から」ってスパイスの調合からではありません。肉になる鳥を育て、田植えをして、スパイスの種を植え、塩も海水から器も焼いて……。武蔵野美術大学のゼミのカレーライスを作るまでの9ヶ月の活動記録です。農業の大変さ、命の重さなどなど真面目におもしろいノンフィクションです。美味しいカレーを作るのはほんとに大変。2020/06/21
なゆ
69
私達は食材でも道具でも、使い易く商品化されたものばかりを使っている。買う時は、それが命ある動植物だったことを忘れている。一から作るということ。お米も、ニンジンやじゃがいもも、使うスパイスまでも苗から育て、お肉もヒナから育てる。化学肥料は使わない。海水から塩を作り、使うお皿とスプーンも作るのだ。カレーができるまで9か月。ゼミの学生たちと共に、どれだけの手間ひまがかかってるかを知る。食べる=屠る(もしくは収穫)=殺す。育てた鳥を屠る時にやっぱり一番息が詰まった。「ぼくらは命を食べないと生きていけないんだよ。」2018/03/28
takaC
62
ダチョウが無事に育ってたら違う結論になったかな。2018/11/11