出版社内容情報
中世から現代の学者・思想家の著作を紐解き,当時の文脈や時代背景とともに読解・評価。現代の憲法学・社会への知を獲得する。ヤコブの梯子の寓話になぞらえ,既発表11,書き下ろし3の論文を「梯子を昇る/降りる」の二部構成で編む,長谷部憲法学論集。
目次
第1部 梯子を昇る(モーゼス・マイモニデスの梯子―哲学と法;スピノザ国家論序説―『エチカ』から『神学・政治論』へ;マルティン・ルターの現世支配権論;「不敗の民兵」神話;国の政治のあり方を最終的に決定する力―リチャード・タック『眠れる主権者』について;主権は国民にする)
第2部 梯子を降りる(当事者対抗型刑事司法の形成について;国際紛争を解決する手段としての戦争の放棄;緊急事態序説―カール・シュミットを手掛かりとして;オバマ政権下のテロ対策;認定のルールと憲法典の間;法の支配とその限界;最高裁の役割と制度改革の展望;憲法のアイデンティティと機能)
著者等紹介
長谷部恭男[ハセベヤスオ]
1956年広島県生まれ。1979年東京大学法学部卒業。学習院大学法学部教授、東京大学法学部教授等を経て、早稲田大学大学院法務研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Go Extreme
1
梯子を昇る: モーゼス・マイモニデスの梯子─哲学と法 スピノザ国家論序説─エチカから神学・政治論へ マルティン・ルターの現世支配権論 不敗の民兵神話 国の政治のあり方を最終的に決定する力─リチャード・タック眠れる主権者について 主権は国民に存する 梯子を降りる: 当事者対抗型刑事司法の形成 国際紛争の解決手段としての戦争の放棄 緊急事態序説─カール・シュミットを手掛かりとして オバマ政権下のテロ対策 認定のルールと憲法典の間 法の支配とその限界 最高裁の役割と制度改革の展望 憲法のアイデンティティと機能2021/07/27
_udoppi_
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第一章の「モーゼス・マイモニデスの梯子」が一番好き。真の知の性質論は、まあでもそうだよなぁ…という感じ(どんなに教化しても真の知にアクセスできる人間は一握りであるという事実は、民主主義社会にあっては富の不平等より不平等なのではないか…)2021/09/25