コミック版 世界の伝記<br> マイヤ・プリセツカヤ

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コミック版 世界の伝記
マイヤ・プリセツカヤ

  • ISBN:9784591151020

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内容説明

ソ連の首都モスクワで生まれたマイヤは、バレエ学校に入学し、幸せな日々を送っていた。しかし、スターリンの粛清により父は逮捕され、母も行方不明になってしまう。バレエ学校卒業後、マイヤはボリショイ・バレエに入団し、トップスターとして活躍する。だがその一方で、ソ連当局から24時間監視され、海外公演も許されなかった。さまざまな政治的圧力がかけられるなか、バレエを踊るために闘い続けた偉大なバレリーナの物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

28
娘さんくぎ付け。いろいろ質問され疲れました…。彼女の自伝「闘う白鳥」からとったと思われる言葉がちりばめられ、とても胸をうつ自伝でした。ただ、彼女が冷遇された理由の一つは共産党の問題だけではなく、たしか人種差別もあったようなので、そこが描かれていないのはちょっと残念。遺骨はいつか夫が亡くなったら一緒にして、ロシアの大地に撒いてほしい…そう遺言されたとどこかで読みました。どんな思惑にも屈しず、自分自身であり続けようとした一芸術家の素晴らしさは忘れられません。2020/11/09

無名@夜以外低浮上

16
自分自身、バレエをしていた頃があって、とても感動しました。白鳥の湖のオデッサとオディール、両方を演じる姿はとてもすごいなと思いました。2023/11/02

えすてい

12
世界的知名度を誇るバレリーナだが、子供向け伝記では初登場。ソ連と共産党に翻弄され続けた生涯が子供には難しいと避けられていたのだろうか。共産党のイデオロギーによる締め付けという特殊な政治体制の下、世界的な芸術家であっても外国に行く自由もなく外貨を持つ自由もない。世界的な芸術家だからこそ常に共産党と政府の監視下に置かれる運命だが、マイヤは亡命することなくソ連国籍を保持し続けた。マイヤの代名詞でもある瀕死の白鳥は小学校の時音楽の授業でビデオで見た覚えがあるような。2021/10/21

なか

4
ロシアのバレエの人。ボレロ踊ったのかー。政治がどう動いても自分の好きなものは変わらなかった人…と書くと簡単だけど、父も母も大変だった事を思うとどれだけ踊りが大切で生きる糧だったかが分かる。2017/11/07

ジョルジュ

3
子供向けの本を間違えて図書館で借りてしまったので読んだが、とても面白かった。監視社会の生き辛さが克明に描かれている。近いうちに全世界がこうなるかと思うと切実で胸に迫る。 50歳の時にベジャールのボレロを初めて踊ったと知り、40歳でクラシックから引退したシルヴィ・ギエムの事が頭をよぎった。生前のプリセツカヤは、もう脚が動かなくなった時の「アヴェ・マイヤ」で一度しか見た事が無いが、それでも見ておいて本当に良かったと心底思った。2021/05/14

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