内容説明
作家デビュー50周年に放つ、物語愛に溢れる大傑作
キング史上最も美しいラストに涙せよ
狙撃を実行したが結局、司直からも依頼人たちからも身を隠す羽目になったビリー。しかもたまたま、潜伏する家に転がり込んできた若い女性アリスを助けることになってしまった。
いったい何が起きているのか。依頼人は何を狙っていたのか――。ビリーは殺しの仕事の真相に近づくべく、策を練りはじめる。しかし、追い出すに追い出せないままのアリスをどうすればいいのか。執筆途中の小説も気にかかる。物語は急転回から加速して、ビリーの運命は思わぬ方向に動き出す!
事件の真の目的と黒幕とは!? 先読み不能な展開の末に、キング史上最も美しい名場面が――。殺し屋史上最高にカッコいい男の罪と罰、贖罪と復讐。そして物語を読むことと紡ぐことへの愛。巨匠がついに生み出した最高のクライム・ノヴェルに、震撼せよ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
252
上・下巻、600頁強完読しました。キング作家デビュー50周年に相応しい久々のスマッシュヒット、キングの従来の読者にもホラーが嫌いでキングを敬遠していた人にもオススメです。今年の海外ミステリBEST10候補でした。 50周年の今年は、新作がどんどん刊行されるので楽しみにしています。 https://books.bunshun.jp/ud/book/num/97841639183272024/05/02
タツ フカガワ
125
マリアとともに逃亡の日々を送るビリー・サマーズだが、あるとき反攻に転じる。依頼人だったニックの屋敷を急襲、今回の暗殺の真の黒幕の正体と暗殺の本当の理由を突き止める。その黒幕がビリーの最後の標的となる。キングには珍しいノアール小説ですが、この人は何を書いても上手い! 終盤の泣かせるラブストーリーもしかり、自伝風小説の存在理由はここに帰結するのかという仕掛けの妙もしかり。1ページ目から最後まで存分に楽しんだ見事なエンタメ小説でした。2024/07/13
ひさか
118
2021年8月刊のBILLY SUMMERSを翻訳して、2024年4月文藝春秋刊。アリスが登場して、俄然面白い展開が始まり、目が話せなくなる。これほどの展開を見せてくれるキングは魔術師かも。ビリー、アリス、バッキーの会話も楽しい。予想していなかったラストも強烈で、このあと、アリスはいったい、どうするんだろうと、とても気になった。ありがちな展開だが、登場人物たちの描写が素晴らしく、すっかり感情移入してしまった。感無量。2024/05/05
ケンイチミズバ
115
後半はリュック・ベッソンの映画だった。ビリーはジャン・レノ、アリスはナタリー・ポートマン。ビリーがアリスを巻き込んだのか、アリスに巻き込まれる運命だったのか、五分五分だな。彼女は新しい人生を歩むことになるが、ビリーの才能のひとつは引き継がれることになるラストがいいね。小説は幾通りにも人生を変えられる。現実には実らなかった願いを叶えることも、どこかで生きていて欲しい人を、死なせたくない人を生かしておくことができる。キングが望んだのか、冷徹さがなく、文章がまるい。展開も文章もラノベのようだったのがやや残念だ。2024/05/20
ナミのママ
114
請け負った狙撃を成功させたのに追われる身となった上巻からどんな展開になるのか。ハッピーエンドかバッドエンドか、わくわくしながら読み始めた下巻。アリスを助けたところから、ビリーの優しさが表れてほっとしたものの、甘すぎないかと心配になってくる。いや、でもそこが好きだ。コロラドの山を背景に不思議な関係の3人は真相を追い、未払いの報酬を回収しようと進行する。並行してビリーの書く作中の小説も重要な視点で物語の最後に綺麗にはまる。いやー、楽しかった。2025/06/01
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