内容説明
人間にとって最も身近な動物、イヌ。縄文人とのつきあいは約8500年前にまでさかのぼる。日本列島に渡来した縄文犬のルーツをたどり、埋葬されたイヌの出土状態、骨や歯の形態的・解剖学的特徴を分析し、生前の生活を復元する。イノシシなどを狩る猟犬、神に捧げられたイケニエとしての役割を探り、イヌと縄文人の関係を明らかにする注目の1冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
びっぐすとん
10
職場本。縄文時代のイヌといえば縄文人のパートナーとして大切にされていた、というのが一般人の知る定説だが、生贄として供されたり、あるいは肉や毛皮を取るために殺されてしまったりもしていたようだ。残された歯牙や顎から生前の彼らを想像する部分では生き生きとしたイメージが湧いてきた。考古学者はなぜ発掘現場から出た動物の骨を動物学者に託してしまうのか?とそこに疑問を持ったところが著者の素晴らしいところだと思う。先日の古代DNA展でもイヌは取り上げられていた。イヌの歴史はヒトの歴史でもあるなと思う。2025/04/13
志村真幸
3
著者は考古学者。ずっと縄文犬の研究に携わってきたことで知られる。 本書は、その研究の集大成というべきもので、縄文犬について現在わかっていることのすべてが詰めこまれている。研究史、各地での出土例と出土状況、オオカミや現在の犬との比較、いったい縄文犬の用途は何だったのかといったあたりが、豊富な図や写真とともに論じられていく。 とくに用途に関する考察が目を引く。出土した骨や歯の状況から、イノシシ狩りとの関係が考察されていくあたりは圧巻だ。 語り口はきわめて客観的。 入門書として絶好の一冊だろう。2022/01/29
takao
1
ふむ2021/12/23
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