内容説明
真面目でしっかり者の沙也加は、丁寧な暮らしで生活を彩り、健康的な手料理で夫を支えていたある日、突然夫から離婚を切り出される。理由を隠す夫の浮気を疑い、頻繁に夫が立ち寄る定食屋「雑」を偵察することに。大雑把で濃い味付けの料理を出すその店には、愛想のない接客で一人店を切り盛りする老女〝ぞうさん〟がいた。沙也加はひょんなことから、この定食屋「雑」でアルバイトをすることになり――。個性も年齢も立場も違う女たちが、それぞれの明日を切り開く勇気に胸を打たれる。ベストセラー作家が贈る心温まる定食屋物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
348
女性の独立、自立の物語だった。話しの骨格は、うまくいかない結婚生活と、その歪みに生まれた定食屋でのバイトの日々、そこで出会う人との交流から変化が訪れるというもので、テーマとして自立が浮かんでくるように思えて、とてもよかった。説教臭さもなく、さりとて説教はあるんだけど下手くそだから、変な刺さり方もせず、ありそうな日々が描かれているのが安心で、やがてそこで生きていくという力が沸くまでになるという姿が読んでいて気持ちがよかった。2024/08/01
hirokun
265
星3 読み易い文章で、何処にでもいそうな人たちの人間模様を、丁寧な心理描写で描いている作品。私は、アルコールが飲めないため、定食屋、居酒屋はあまり利用しないが、のんびり寛げるような店があれば利用してみたい気になった。人の気持ちを優しくしてくれるような作品は、読んだ後の気持ちがすっきりする。2024/04/17
Karl Heintz Schneider
257
ある日突然夫から離婚を切り出された30歳の沙也加。その夫が直前まで毎日のように通っていた定食屋「雑」。店主は70代の女性、客もほとんどが男ばかり。夫がここに惹かれた理由を探るべくパートとして働くことに。様々な客と触れ合ううちに沙也加は夫がなぜ出て行ったのかがわかるように・・・。読み始めてすぐに絶叫した。これこれこれ~っ!こういうのが読みたかったんだよ~。「ランチ酒」「三人屋」ひ香さんの黄金期を彷彿とさせる舞台設定。「喫茶おじさん」のスケールをひとまわり大きくした感じ。まさにこれが私の求めていたひ香さんだ。2024/06/16
旅するランナー
257
客対応が雑な定食屋を営むぞうさん。夫から離婚届を突き付けられアルバイトに応募してきた沙也加。お店の常連高津さん。そんな人たちの、しみじみとした人情話。コロッケ、トンカツ、から揚げ、ハムカツ…人情の中に深い味わいがある。人生に不器用な人たちの控えめな優しさが心に響きます。2024/04/21
うっちー
253
淡々と。定食の話と人生の話が中途半端かな2024/06/13
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