歴史文化ライブラリー 529<br> 外来植物が変えた江戸時代 - 里湖・里海の資源と都市消費

個数:1
紙書籍版価格
¥1,870
  • 電子書籍
  • ポイントキャンペーン

歴史文化ライブラリー 529
外来植物が変えた江戸時代 - 里湖・里海の資源と都市消費

  • 著者名:佐野静代
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 吉川弘文館(2024/03発売)
  • 夏至&父の日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~6/21)
  • ポイント 425pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642059299

ファイル: /

内容説明

人間活動を含んだ水辺の生態系を里湖(さとうみ)・里海(さとうみ)と呼ぶ。そこで採られた水産肥料の主な対象は、木綿やサトウキビなど近世の外来植物だった。伝統的生業により形成された「在来型の自然」として語られてきた水辺に、人びとはいかにかかわり、生態系はどう変化したのか。山地の環境変化や都市の消費需要も視野に、「人の手の加わった自然」の実像に迫る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

86
人が手を入れた生態系が存在する里山は広く知られるが、湖や海でも同じものがあるとは知らなかった。里湖・里海は江戸期以降に商品経済の発達を受け、都市住民が消費する商品作物栽培の水産肥料を採取するため発達したという。マコモやアマモなど旧来からの種のほか、イグサやサトウキビ、綿やサツマイモなど外来植物も水草や海草を施肥されて広く作られるようになった。今日の日本人が享受する生活の基本が湖や海との関りで成立し、里山よりもっと広い地域が結びついて都市型社会が生まれた過程を明らかにする。歴史と自然の関係を再考させられた。2021/09/29

アメヲトコ

14
21年8月刊。琵琶湖・浜名湖などの里湖、三河湾・瀬戸内海・奄美などの里海を事例として、近世における水と陸との関係性を分析したもの。里湖/海という言葉からは伝統的・安定的なものというイメージを受けますが、実際にはその循環のシステムは近世後期になって外部からもたらされた植物(菜種・桑・木綿・サツマイモ・サトウキビなど)によって成立したというのは驚きでした。巨大消費都市京都の存在が琵琶湖の水質浄化に寄与していた点や、浜縮緬や大島紬などの生産に里湖/海の資源が果たしていた役割など、目を啓かれました。2021/08/25

dongame6

5
江戸時代に湖や海の水草や生物を肥料として利用していた例を複数挙げ、その利用法や背景、地域差などについて書かれた本。近世の商用作物の需要の増加に伴い多肥を要する作物の為に金肥が流通したのは知っていたが湖や海から肥料の採集があったとは。近年里山として知られる山林の利用と同様の概念として里湖、里海というのは初めて触れる考えなので、とても面白く読めた。しかし本のタイトルになってる「外来植物」というのが木綿や菜種、サトウキビなのは間違いではないにしろ主題と副題が逆の方が内容にしっくりくると思った。2021/08/17

Teo

3
流石にタイトルから連想する中身と実際が違いすぎると思う。タイトルだけ見たらもっと全地域的に外来植物(例えば芋とか)の栽培が入って農民社会の構造が変わったとか連想しそうだが中身の本質部分は「里海、里湖」の資源を利用した一部の農耕の変化。だから読み始めた時は「話が違うじゃないか」と思った。但し、中身は興味深い。もっとミクロな話ではあるものの、湖沼や海の沿海部で採れるアマモ等を肥料として利用して当時としては外来植物であった綿花やサトウキビを栽培する変化があったと言う内容。2021/08/19

志村真幸

2
 近年は日本史の世界で、里山から発展して、里海や里湖の研究が進んでいる。本書は、近世の琵琶湖畔を出発点に、八郎潟、浜名湖、三河湾、瀬戸内海、奄美大島と各地で調査してきた成果をまとめたもの。  木綿の生産の広がりと里湖を結びつけた点が卓見だ。湖底の水草が肥料として利用されていたこと、そしてそれが水産資源の陸上への還元となっていたことが示される。  ただ、どの章も場所が変わるだけで、基本的な構図はいっしょなため、途中から激しく既視感を覚えるようになっていく。もう少し構成を工夫できなかったのだろうか……。2023/05/16

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18141050
  • ご注意事項

最近チェックした商品