電撃文庫 飯楽園-メシトピア- II 憂食ガバメント

著者名：和ヶ原聡司【著者】/とうち【イラスト】

KADOKAWA（2024/03発売）

• ISBN：9784049153903

内容説明

不健康な人間を社会から隔離・抹消する《メシトピア》計画。横須賀浄化作戦の阻止と引き換えに囚われの身となった矢坂弥登。
　アディクターたちを厳格に取り締まる元食料国防隊員、そして元長官の一人娘。この国に誰も彼女の味方をする者はもはや誰もいなかった。
　この世の地獄《農場》に閉ざされ生きる活力を失う少女。
　必ず戻る、そう約束した彼女のため。その傍らで少年・ニッシンが向かった先は食料国防隊のもとで……。
　食と自由を巡るメシ×ディストピア、果たしてどうなる？

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[よっち]

横須賀浄化作戦の阻止と引き換えに囚われの身となった矢坂弥登。この世の地獄《農場》に収容された彼女を救出するため、ニッシンたちが脱獄の計画を練り始める第2弾。国営農場である箱根NFPに収容された弥登が直面する過酷な農作業の現実。一方時を同じくして頻繁に摘発される違法食物・魔法のドーナツ。食料国防隊の松下や古閑と連携しながら、救出計画の手段を探るニッシンたちが直面する困難な状況と見出した思わぬ活路。思わぬ一面が明かされた維持法の裏事情でしたけど、だいぶ素直になった弥登にたじたじのニッシンが微笑ましかったです。

2024/03/10

[微塵子大魔王]

メシ×ディストピア第2巻。 前巻とはまた雰囲気が違うお話で、退廃的と言うよりは前史的な技術で無理がある計画を推し進めていたと考えるとゾッとしますね。農場の実情と国の在り方。生理的欲求が満たされない、ちぐはぐな世界で懸命に生き方を模索する 。前巻は丁度良い所で終わってしまい、続きが気になっていましたが、期間が空いたからか、そんなことも忘れて読んでましたね。今巻で物語に一区切りといった感じでしょうか。歪んでる世界で惹かれ合う2人は異様で不思議に思われましたが、良い結末だったと感じました。

2024/06/16