内容説明
お前なら、きっと本を取り戻せるはずだ。
幸崎ナナミは十三歳の中学二年生である。喘息の持病があるため、あちこち遊びに出かけるわけにもいかず学校が終わるとひとりで図書館に足を運ぶ生活を送っている。その図書館で、最近本がなくなっているらしい。館内の探索を始めたナナミは、青白く輝いている書棚の前で、翡翠色の目をした猫と出会う。
なぜ本を燃やすんですか?
「一番怖いのは、心を失うことじゃない。失った時に、誰もそれを教えてくれないこと。誰かを蹴落としたときに、それはダメだと教えてくれる友達がいないこと。つまりひとりぼっちだってこと」
ようこそ、新たな迷宮へ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
308
夏川 草介は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。7年前読了の第一作に続く、シリーズ第二弾、ゆるさ変わらずのブックス・ラバーズ・ライブラリー・キャット・ファンタジーの佳作でした。個人的には好きですが、著者の医療系の小説と比べると評価は低くなるんでしょうね。 頁数も222頁で拘ってるけど、どうせなら発売日も2.28ではなく、2.22が好かったにゃあ(=^・^=) https://dps.shogakukan.co.jp/kimiwomamoroutosurunekonohanashi/ 【読メ😻猫部】2024/04/05
はにこ
160
前作をほとんど覚えていない。おじいちゃんが亡くなって、本屋を継ぐかどうかと迷っている子の話だったのはうっすらと。。今回は病弱な少女が主人公。子供の頃から割と本をよんでいたと思うけど、洋書は弱いのよね、昔から。今なら読めるかな。名作に触れたくなった。名作を差し置いて新しい本を乱読しているので、反省させられる内容だったな。2024/05/30
hirokun
145
★4 夏川草介さんの著作は過去にも多数読んでいるのだが、この作品のような少しファンタジーの要素がある作品は初めて。しかしながら、文章をゆっくり嚙み締めながら読ませてもらった。己の欲望を追求し、欲望のままに生きることが『自由』といわれる現代社会。欲望をコントロールし、欲望から自由であることこそが真の『自由』ではないのか?こんな問いかけを分かり易い言葉を使って表現しているこの作品に強く惹かれた。哲学、倫理を本に抽象した表現こそ、目には見えないものの代表例であろう。2024/03/28
松本ぼんぼん
133
「本を守ろうとする猫の話」の続編。前作は林太郎が主人公で今回は中学生のナナミ。 一言で言えば「本の世界のファンタジー」でしょうか? 新聞等でも書かれていますが、どんどん書店が無くなってきています。 また、図書館で借りればタダで買えば文庫本でも1冊500円以上してしまいます。 悩み何処ですが、本が無くなってしまえば読書家にとってはとても味気ない生活になってしまうような気がします。 自分への投資だと思って、できる限り読みたい本は購入していきたいと思いました。 本作はアニメーション化しても面白いと思います。2024/05/04
モルク
128
喘息の持病のある中2のナナミは毎日学校と図書館に通うだけの生活を送っていた。そんな中図書館の本がなくなっていることに気づき、翡翠色の目をした人の言葉を話す猫と共に本を取り戻しにいく。ファンタジー要素に溢れる一冊。お気に入りの本を暗記するくらい何度も繰り返し読んだ子供の頃の気持ちを思い出した。遥か昔に読みずっと手にしなかった名作の数々…また読んでみたくなった。2024/05/21
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