創元推理文庫<br> 夜明けを探す少女は

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創元推理文庫
夜明けを探す少女は

  • ISBN:9784488221058

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内容説明

世の中には、夜になっても鍵をかけない家があるのを知ってる?──シカゴの高校に通う黒人の少女ボーは、卒業を機にこの街を出ると決めていた。絵の才能を活かし、盗みも撃ち合いもないどこか遠くへ行くのだ。そんな十六歳の冬、姉のカティアが不法侵入の疑いで警官に射殺された。外の安全な世界に憧れ、ボーに語り聞かせてきた姉が、犯罪に手を染めるはずがない。ボーは姉の無実を証明するため、現場から消えた姉の恋人を自ら探しはじめる。少女のひたむきな調査行と姉妹の絆が胸を打つ、アメリカ探偵作家クラブ賞最終候補作!/解説=吉野仁

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ

70
貧困層が暮らす低所得者用団地に住む黒人の女子高生ボーが主人公。姉が白人警察官に射殺される。巻頭から綴られるボーの深い悲しみが胸を打つ。ミステリー色は少ないが、貧困、アルコール、ドラッグ、崩壊家庭、そして人種問題と未成年を取り巻く酷な現状が描かれている。その中でボーは怒り、それでも折り合いをつけ前に進んでいく。驚いたのは解説にある「ミステリーのジャンルで黒人作家が占める割合がとても低い」の一文。作品の発売国や作者の経歴を見る事はあっても、人種まで見る事はなかった。(2023年MWA賞YA部門最終候補作品)2024/03/22

しゃお

25
大好きな姉を不法侵入の疑いで白人警官に射殺された黒人の少女ボー。姉の無実を信じて現場にいたはずなのに消えてしまった姉のボーイフレンドを探し始めます。しかしその中で姉が亡くなった事で崩壊する家庭とボー自身の精神の危うさが胸に迫ります。とはいえ怒りや悲壮感だけでなく、親友たちや好きな人とのやり取りなど明るい面もあって等身大のボーの姿が見れるのが良かった。変えられない現実もあり、決して全てが良い結末を迎える訳ではありません。けれどもボーの揺れ動く心情は細やかで、その上で迎える前向きなラストが心地よかったです。2024/06/05

天晴草紙

19
姉が不法侵入の疑いで警察官に射殺される。姉の無実を証明するために妹は奔走する。人生は思ったように行かなくて理不尽な目にばかりあうけれど捨てる神だけではなく救いのある結末で良かった。才能ある一人の黒人少女を芸術が救った。2024/06/29

しゅー

9
★★書評七福神で紹介されていたので、もう少しゴリゴリのミステリを想像したが少し苦い味わいのYA小説だった。素人探偵が身近な人のために捜査を始めるというのはホリー・ジャクソンの『〜に向かない〜』のシリーズを思い出す。しかし本書の主人公は貧困地域に住む黒人女性なので、ピップと違って気楽に捜査を進めるわけには行かない。彼女の直面する困難に米国の深刻な人種間の分断を感じる。一方で主人公の恋愛や仲間たちとの友情は読んでいて心地よい。意外性ありきで人物造形を捻じ曲げてしまうミステリが多いなか、最後まで安心して読めた。2024/07/07

Abercrombie

8
すっごく疲れた。警官に射殺された姉の無実を信じる黒人少女の証人探し。出版社が煽るほどミステリ色は強くない。誤解され裏切られ心身共にズタボロになりながら、姉の恋人の行方を追うヒロインの姿は、読んでいて何度も投げ出したくなるほど辛かった。危険に巻き込まれながらも、ヒロインを支え続ける親友ソネットの存在が唯一の癒し。2024/05/09

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