内容説明
日本の法制史学の創始者、東京帝国大学法学部教授。梅謙次郎から学んだ自然法観念のうえにドイツ歴史法学と自由法論を応用し、従来の支配者目線の日本歴史を個人の権利意識から私法史として捉え直した。堅実な研究生活と学問形成、熱烈な学問愛に基礎づけられた「大学の自治」「学問の自由」のための闘争など、その知られざる生涯を多角的に描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アメヲトコ
8
2023年8月刊。中田薫が人物叢書のラインナップに加わるとは! 法制史の分野では伝説的な人物ですが、戦前の東京帝大総長のブレーンとして大学の自治のために戦っていたことは知りませんでした。「裏・東京大学史」という帯のコピーにも納得。2024/01/03
Ohe Hiroyuki
3
法制史家であり、東京帝國大学で長らく奉職した教授の一生について書かれている。史料を掘り起こして法令を復元する研究手法で法制史を描き、私達はその恩恵を受けている。▼もっとも、本書全体は学説史というよりは、大学の統治(本の帯にいう「東京大学史」)がメインである。「赤化」と「学問の自治」は異なるとして問題に対処する中田の姿は、ついつい「帝国主義」などと総括しがちの歴史を考えるうえで大いに参考になる。▼本書を読んで思ったのは、自治を実践するというのはえてして闘争的になるということである。考えさせられる一冊。2024/10/13
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