内容説明
シカゴもパンデミックに晒されていた。ワクチン接種後もマスクを手放せず、友人とハグもできないことがヴィクにはつらかった。多くの人が先の見えない状況にいらだち、その鬱憤は移民へと向けられていた。ある日、シナゴーグの壁が傷つけられる事件が起きて、ヴィクは夜間の見張りを依頼された。見張りを終えた帰り道、ヴィクは瀕死の少女を発見する。2年ぶり待望の新作〈V・I・ウォーショースキー〉シリーズ第21作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mc6ρ助
20
『去年、私立探偵向けのコースをとった。題して〝探偵仕事の進め方〟。そのなかに〝成功するコツ"というのもあった。そこで教わったのは、暴力に頼ることなく依頼人に料金を払わせる方法や、いい探偵仕事をするには目標を明確に定める必要があるといったことだった。わたしはいま、三つの目標をいっきに定めた。成功に向かっているのは間違いない。(p143)』読メ界隈でサザエさん化して久しいとの噂のV.I.ウォーショースキー・シリーズ、決してそんなことはない(当社比)。ポスト(orインター)トランプなアメリカ、荒廃感が半端ない。2024/03/31
くるみみ
14
久しぶりすぎるヴィクシリーズ。一体何歳になってるの?と思いながらも変わらないタフな女探偵ぶりに惚れ惚れ。しかも舞台はコロナ禍のシカゴ。ヴィクは変わらず元気に生きてたのねなんて自分が読んでなかっただけなのにしみじみ。様子見に上巻しか買わなかったんだけどそんな自分を呪いながら下巻を探しに書店3軒巡った。2024/04/21
いっこ
3
V・I・ウオーショースキーシリーズ最新作。シカゴもパンデミックに見舞われ、人々は不安と先の見えないことに対するいら立ちを抱いていた。BLM運動に見られるようなこの国の問題が思い起こされた。それにしても、コーニー警部補の暴力にヴィクが我慢しているのは私立探偵だから?2024/04/21
トールマン
1
〇2024/03/28