内容説明
「俳句が生まれる瞬間」とはいつか? 的確な表現を駆使して花々から星々までを自在に捉える当代一流の俳人が、自句の生まれる背景をやさしく語った楽しい“俳句作法”の本。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チャーリブ
35
正木ゆう子さんの自句自解の文章を集めたもの。彼女の俳句がどのようにして生まれたのかを知るには格好の一冊です。たとえば有名な「しづかなる水は沈みて夏の暮」では、潮だまりで忙しく働く小さな蟹を見たときのことが書かれています。こうした小さな生きものたちが嵐をどうやり過ごすのだろうかという疑問からこの句は詠まれたようです。たとえ心の表面は激しく波立っていてもその底には静かな領域があるというまとめ方はなかなか読ませます。エッセイとして読んでも十分愉しめる一冊です。読めばきっと静かな勇気がわいてくることでしょう。○2023/05/29
双海(ふたみ)
12
タイトルの「ゆうき」とは「勇気」ではなく「有季」の意。俳句はいいぞ~。2024/02/27




