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内容説明
『ウォッチメン』『フロム・ヘル』で知られるアメコミ界の天才ライター、アラン・ムーアが放つ空前絶後のスーパーヒロイン・ファンタジーが、日本語版でついに登場!
18世紀の抒情詩、新聞連載漫画、パルプ雑誌、都市伝説……歴史上のさまざまな局面に登場し、痕跡を残してきた女神プロメテア。ひょんなことからプロメテアに変身する能力を得た女子大生ソフィーに、やがて魔の眷族が次々と襲いかかるが……?
プロメテアとして成長していくソフィーの冒険を通して、「神話」とは「夢」とは「物語を生み出す」とはどういうことかを紐解き、2001年にアイズナー賞、2006年にはハーベイ賞を受賞した魔術師アラン・ムーア渾身のニューエイジコミック!!
●収録作品●
『PROMETHEA』#1-12
(c) & TM DC.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蛸
13
歴史上のあらゆる創作物(詩やパルプフィクション、コミック)に登場する謎の女神、プロメテア。彼女について調べていた女子大生ソフィーは、ひょんなことからプロメテアに変身できるようになってしまう(プロメテアとはそもそも古代アレクサンドリアで少女が生きた物語と化したことで生まれた概念で、過去にもプロメテアになれた人はいたらしい)。ソフィーは魔術について知見を深めながらも、敵対する勢力が送り出す悪魔たちとの戦いに身を投じていく…… お話の大きな枠組みはヒーローもの、魔法少女ものなのでとてもわかりやすい。2019/07/23
すけきよ
12
マンガでわかるグリモワール。こりゃ凄い。『ウォッチメン』を凌ぐシンボル学的絵解き、『LOST GIRLS』以上のアートと化したレイアウト、『フロム・ヘル』の陰謀論的解釈、『トップ10』の小ネタ、『リーグ~』のスーパー大戦感、そして魔術、とアラン・ムーア全部乗せのてんこ盛りw 絵解きとテキストが詰め込まれていながら、物語自体は魔女っ娘vs悪魔軍団、と平易で、こちらはストーリーテラーとしてのムーア。その一方で、本を通してセフィラーの高みを目指す階梯を教授していくのは魔術師ムーア。第10章は素晴らしすぎる。2014/07/18
イシザル
8
もし、ピンチョンを、漫画化しても、ここまで荒唐無稽には、ならないだろう。 荒唐無稽な世界観が崩れないような微妙な数ミリ単位のコマ割で描いて配置・設計してあると感じる。 2020/05/26
F4ふぁんとむ
5
時としてこういうものすごい作品に出会えるから、アメコミ読むのはやめられない。というより、アラン・ムーアが別格なのか?このものすごい作品を膨大な脚注としっかりとした装丁で読めるなんて。日本はなんていい国だろう。2014/11/29
ひとみ
4
魔術師の親を殺され、神々の介入によって想像界にのがれ、生ける物語になった古代の少女プロメテア。以来、叙事詩、連載漫画、ペーパーバックの三文小説、コミックなど複数の作品に現れるようになる。プロメテアについてレポートを書こうとしていた女子大生ソフィーはひょんなことからプロメテアに変身できる能力を得る。変身ヒロインものの大筋に則っているようで、SFやオカルト、各プロメテアの背景や同じ世界にいるヒーローチームなど様々な物語が、圧倒されそうな絵とともに語られるコミック。生ける物語という概念が素敵。2016/06/02