内容説明
ピュリッツァー賞受賞の医師による『がん』『遺伝子』に続く圧巻の科学ドラマ。顕微鏡による発見の数々から、感染症やがんとの苦闘、脳の仕組みの解明、最新の遺伝子治療まで、「細胞」からヒトそして生命の本質に迫ろうとしてきた人類の歩みを鮮やかに描くノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
37
『がん』『遺伝子』と来て、シッダールタ・ムカジーの次なるテーマは『細胞』。『遺伝子』を読んだ時にも感じたことだが、前著の主題から地続きとなっている印象が本著にも感じられる。だからこそ、大河小説を読んでいるようなダイナミズムを覚えるのだ。また、これも前著同様、主題に関する歴史を紹介しながらも、医師であるムカジー自身の患者との体験談を交えることで、臨場感と親しみを読者に与えている。そして何より、ムカジーの文学的表現、あるいはイマジネーションが前著と同じく本著にも読みやすさと奥深さをもたらせている。2024/04/02
わたなべよしお
16
ムカジーさんの三作目。今度は「細部」がテーマです。が、実際のテーマは現代医学とその発展史。つまり、現代医療とは細胞治療のことだから。いつもことながら、実に魅力的な話が繰り広げられます。しかも分かりやすい。語り口の上手さはさすがムカジーさんというしかないです。 2024/02/13
おだまん
9
ムカジーの新刊は生命の最小単位としての細胞がテーマ。発見と構造の科学史から。必ずしも年代順ではないがとても読みやすい。ウィルヒョウ氏や患者さんたちへのリスペクト。そして、血液の章に入るとページをめくる手が止まらなくなる。これは大人の「はたらく細胞」!2024/03/19
なおぞう
8
難関細胞度:★★★★医学もの作品です。一部は細胞にまつわる面白エピソードですか、二部になるとさすが早川書房、グッと小難しくなります。この作品、アメリカではヒットしているみたいだけど、本当なのかなあ。医療系の仕事の人やマニアじゃないと結構ちんぷんかんぷんだと思います。自分もかなり高齢で勉強したので、知ってること知らないことあり、かなり勉強になりました。あの小さい字の解説まで読む人いるのかなあ。下巻も既に図書館で予約済みので、読んでみます。人間という、更に細胞のいう不思議さを堪能するなら、読んだ方がいい作品。2024/03/21
takao
6
ふむ2024/02/21