恋じゃねえから(4)

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恋じゃねえから(4)

  • 著者名:渡辺ペコ【著】
  • 価格 ¥759(本体¥690)
  • 講談社(2024/01発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 180pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065341438

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内容説明

どれだけ声をあげても届かない。その恐怖、苦しみ、怒り。紫と茜は共にギャラリーに向かい「少女像」をハンマーで叩き壊す。やったことに後悔はないと、清々しさを覚える二人。一方、壊れた像を前に呆然とする彫刻家の今井と苛立つ妻の紅子。その現場には、今井を慕い「少女像」に心惹かれる中学生・翠がいた。新たな波紋が広がっていく。“正義”はどこまで許されるのか――揺らぎ始める、加害と被害の境界線。各メディアで話題騒然! 創作と性加害をめぐり、時代を映す問題作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネギっ子gen

39
【やったことに後悔はない】「少女像」をハンマーで叩き壊して以来、表情が他人から見ても明るくなった整体師としての紫が、客に「こういう仕事しててアレですが…、10日に一度のプロの矯正より、小さくても日々の自分の希望や心がけの方が、正直うんと身体を変えると思う」と話す台詞が良かった! で、以前は無理だった公衆浴場にも行けるようになる。<前は考えられなかった。裸を見るのも見られるのも、耐えられなかったから。自分の身体を「好き」になったわけでもないけど、「忌まわしいナマモノ」ではなく「ただの身体」として>、と――⇒2024/04/24

ぐうぐう

20
壊された少女像。壊すという行為には動機があり、壊される側にもその動機への一定の理解が存在する。けれど、壊す側と壊される側にそれぞれの正義があって、ゆえに少女像がなくなったとしても、問題解決とはならない。そもそも少女像は、この世からなくなったわけではない。壊れた姿で、まだあるのだ。その痛々しい残骸は、それぞれの側の現在の心情を映しているとも言える。ここで終わるのではなく、ここから始まるのだとする予言のような、それは姿だ。2024/02/12

紅咲文庫

17
一組の行動は、また別の一組の関係性を揺らし、そしてまた別の一組のぶつかりあいを生み。考えきれなくて目をそらそうとしたその先にはまた葛藤があるのだ。最後には、そんな、やめて絶対というできごとまで。どこまでいくのか。そしてセリフが多くてなんだか舞台劇を見ているような感じがした。2024/03/02

パンダプー

12
言いたい事は伝わった上で読んできたけど、なんか、もやーっとしてた。4巻でやっと誰にもわかる形が見えた気がする。もちろん、作者の狙いなのかもしれないけど。あと、また親との関係悪い設定が色濃く登場人物に反映されているのだけど(この作者の作品前もそうだったよねたしか)、親との関係は綺麗事で終わらせてほしくないな。親に感謝出来なくても、ちゃんとした大人として生きている人はたくさんいるのだけど、小説やコミックでは、何か足りない人となる原因の一つになっているのが嫌なんだなー。2024/01/27

スウ

11
感想が難しくて3巻までの登録すらしていなかった。芸術だからといって本人に無断で少女の裸体をモデルにした作品を公開し続けるのは許されることなのか?という問題提起が重い。当時14歳で21歳の塾講師という関係はアウトだが、恋愛と捉える人もいる。一方でその彫像に救われた少女の存在も描かれる。作家の聡明な妻が共闘してくれる友の存在を羨んだり、その子供に及ぶ不穏な性被害など、まつわる思いや問題を全部炙り出す勢いだ。毒親家族の介護問題まで出てきて辛くもなる。しかし前回の暴力行為の行方がどう本人に作用するのか見守りたい。2024/02/23

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