内容説明
剣客にふさわしからぬ含羞と繊細さをもった少年は、北斗七星に誓いを立て、剣術を学ぶため江戸に出るが、なお独自の剣の道を究めるべく廻国修行に旅立つ。北辰一刀流を開いた千葉周作の青年期を爽やかに描く。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
78
面白かったです。北辰一刀流がいかにして発生したかを知ることができました。千葉周作の天下の剣士になるという想いが独自の剣術となったのですね。理想と剣技により己の道を切り開いていった周作。その青年期が爽やかでありつつ、後の剣豪になる姿を伺わせていました。自らを信じる生き様が格好良かったです。2018/04/30
優希
52
再読です。やっぱり面白いですね。千葉周作の青年期が爽やかに描かれていました。一度は中西派一刀流に入門するも、その内情に反発し脱退。独自の剣の道を極めようとする姿は格好良かったです。己の理想と剣術を頼りに、北辰一刀流を開いた周作はまさに剣豪と言えますね。2023/03/31
たつや
52
こちらも、事前に情報を入れずに読んだら、思いの外、物語や情景描写がすらすらはいってっきて、読みやすく、面白かったです。冒頭の顔が長い周作の描写に、どうしてもジャイアント馬場をイメージしてしまい、読み辛くなり、困った。また、当時の次男坊の立場のなさが時代とはいえ、そら恐ろしく感じた。養子はとるが、夫婦養子ではないから、食いぶちは自分で探せというのは、現代にも通じると思う。あと、周作が木刀を下げて構えた立ち会いのしーんが、あしたのジョーの両手ぶらり戦法を思いだし、ゾクッとしました。最後は剣で名を残した、千葉周2016/11/15
mura_ユル活動
44
久しぶりの司馬先生の本。ビジネスに効く時代小説としてオススメもある。北辰一刀流の千葉周作。剣術界の古い体質を改革。神に祈っていても良い下駄が作れない様に、既成剣術の神秘性・精神性を排除、極めて物理的・合理的。上州の馬庭念流のところは緊迫し、最終、どこに落ち着くのかワクワクしながら読んだ。父の幸右衛門の考えも基礎にある、天地の理法に外れた「桑に梅を接木」。柔軟な発想が大切なのだと感じる。幕末の志士の多くが千葉の門下生。周作は体も大きく龍馬と重なる。浅利道場で松戸が出てくる。豊島園に東方に周作の墓があるそう。2013/08/31
金吾
42
◎好きな小説です。特に今まで難しく教えることが重んじられていた剣術を理解容易に教えたというところが教育の真髄と感じ好きです。また上州人の燃え上がり方がいい感じで面白いです。2023/02/23
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