内容説明
レイジュ族の里で勇者殺しの咎を背負ったジルバギアスは魔王城へと帰還する。
そんな彼を待ち受けていたのは――【氷獄男裸祭り】だった!? 10年に1度開催されるという冬の奇祭に、魔王城の空気が熱を帯びる! さらには、人化の魔法を使ったレイラが身に着けられるドラゴンの鞍の魔法具製作をドワーフに依頼したところ、完成したのは露出の多い際どい服――いや、もはや革紐で!?
――つかの間の平穏は、雪解けとともに終わりを告げる。ジルバギアスの魔王子としての初陣は、デフテロス王国の王都・エヴァロティ攻略戦。
守るべきものを蹂躙する戦いが始まろうとしていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こも 零細企業営業
21
母の実家から帰って来て。次の戦の準備をする5歳児。魔族で早熟とはいえ早過ぎないか??幼馴染のクレアが昔の記憶をしっかり持っており。人族に復讐する気満々だというのは驚いた。かなり辛い思いをしてるようだから正気ではいられないと思ってたのに。知ったらどうなるんだろう?あと、ペット扱いのリリアナも、自身が犬だと思い込んでおり過去の辛い拷問の数々を思い出さないようにしていながら、本人は結構思考がハッキリしてるのが不思議すぎる。それでも、竜の背中に乗っての飛行は取り乱して落ちてしまうのは、、まだまだ傷は深いんだな。2024/01/27
わたー
20
★★★★★面白かった。レイジュ族の里から戻った主人公の、初陣までの束の間の平穏な日常を描く内容。クレアがアンデッドになった真意だったり、第三王子ダイアギアスに思いもよらない方向から疑いをかけられたりと、所々不穏な場面はあれど、シリーズで一番穏やかな内容だったのではないだろうか。にもかかわらず、物語としてキチンと面白く仕上げているところは素晴らしいとしか言えない。まあ、この後の初陣で凄惨な場面が続くことを思えば、寧ろ落差を際立出せるためにやっているとさえ思えるので、著者手ずからの心憎い演出に痛み入るばかり。2024/02/10
フラチキさんです
6
★★★★★ 作者さん4冊目。2024/02/29
なぎ
5
レイジュ族の里から帰還して初陣までの束の間の平穏を描いた第4巻。今回はジルバギアスだけではなく周囲のキャラにも重点を置きながらいつもよりブラックさは薄目の印象。エンマに対抗する為の研究所の設立やとある王子の能力について知れたりなど今後の展開に影響しそうな出来事もちらほらとありました。ジルバギアスにとって魔族は敵だけど、彼を大切に思っているプラティや魔王の描写が多かっただけに今後の展開次第で辛くなるかもしれないなぁ···。ダイアギアスとの会話が傑作でした(笑)2024/02/07
bibi‐nyan
3
期待のダークファンタジーの4巻。 ギャグとシリアス、安穏と苦悩が交互にやってきてミルフィーユの様。 レイラのボンデージ風装備や裸祭りは、いかにも男性向けファンタジーという感じですね。 内容としては、大分増えてきたキャラたちとジルバギアスとの関係性を改めて説明する様な巻になっています。 相変わらず緊張と緩和の文章が巧い。 そして、ラスト初陣へ。戦闘シーンそしてもろもろのヤマ場は次巻へ。 2024/01/26