内容説明
これから生まれてくる膨大な人々の生は、私たちの行動にかかっている。未来の重要性を考慮し、世界をよりよく変えるための倫理学。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
32
科学をはじめ、歴史、哲学と使える知見は何でも使い、熱意にあふれた筆致で読者を巻き込んでいく若き哲学者マッカスキルの説く、未来のための思想を解説した一冊。気候変動、高度なAIや全面核戦争がもたらす脅威・リスクについて、できるだけ正確なデータ、長期主義的フレームワーク、数学的ツールで詳細に検討し、数世紀から100万年先までの不確実な未来を予測して、人類の絶滅や幸福とは何かを問う一冊で、現実的に直面するかどうか分からない可能性をどこまで考えるべきなのか、できる範囲でやっていくしかないというのが正直な感想でした。2024/02/24
zoe
15
(2022)邦訳2024年。地球が誕生し生物が生まれ、偶然の積み重ねで、今、人類が経済活動し、各々幸不幸を感じる。物事には適応性が必要だし、持続もする。その新しい基準へと早く達することがよいのか否かも重要なファクターだ。直近のビジネスへの応用なら、Dx、Gx、自身のキャリア開発へ応用してみればいい。幸福の評価法は、平均の上昇でみればいいのか、総量でみればいいのか?簡単な図式で示してくれる。よくあるエンゲージメントのアンケート結果なんてこれを読めば議論の余地はありありである。2024/03/18
iwtn_
8
流行りの思想の本が訳されたとあって、身近なサービスにも影響があるかもしれんと発売翌日に購入。全体的に、ここまで大仰に書くことか?と思わせる。二章で確率的に考えることを推奨するが、そもそもその後の各章で出てくる問題が、発生する確率を出すこと自体が無理なのでは、というものでゆるふわな議論にしか見えない。パートⅤにある行動の仕方の指南がまだ穏当であることが救いか。しかし、昨今の流行りの問題に乗っかっているだけなのでは?パートⅣも定量的に見えるが、物凄く簡略化した話だし。こう考える人がいる、という知識だけ得た。2024/01/13
takao
2
長期的に考え、今すぐ行動する2024/08/11
YASU
1
著者は英国名門大学の若い研究者で、そういう若者が未来を真剣に憂うるのはよくわかる。だがトランプ現象に象徴的な「今の俺たちの不満を何とかしろ!」という層からはいかにも反発されるだろうこともまたよくわかる。年寄りの私は著者たちを支持したいし、書かれていることはみなごもっともなのだが、あえて「長期主義枠組み」などと仰々しく論じる必要があるのかな。未来の重視ということなら、たとえばカントだって超歴史的普遍的価値を論じているはずで、本書が人類の倫理学的蓄積に新たな1ページ!というほどのものでもないとは思う。2025/03/24
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