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内容説明
ヴァイオリンがヴァイオリニストを選ぶ――。ピアノはその美しいキーを叩くだけできれいな音が出る。しかし、ヴァイオリンはそうはいかない。その、草木も生えていない石ころだらけの場所からスタートして、美しい音を出し、音程をキープし、豊かな音楽を創り出すまでどれだけの時間がかかるのだろう――。(「まえがき」より抜粋)ヴァイオリニスト、ヴィオリスト、チェリストたちが歩んできた苦闘と栄光の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MASA123
6
第一次世界大戦後、ドイツが生産できなくなったので、スズキのヴァイオリンが世界市場で売れまくった。ヤマハもヴァイオリンを作ろうとしたが、大阪の三木佐助の仲介でスズキはオルガンを作らない、ヤマハはヴァイオリンを作らない取り決めをした。鈴木政吉の国産ヴァイオリンを幸田延(露伴の妹)が推薦し、鈴木鎮一は安藤幸(延の妹)にヴァイオリンを師事、鈴木は留学から帰り、鈴木カルテットを結成、斎藤秀雄がチェロを担当。資金援助を惜しまない徳川義親侯爵。明治の日本の西洋音楽の歴史が、記述された本書の前半が興味深かった。2024/04/25
Go Extreme
1
石ころだらけの場所→大きな音楽家 日本のヴァイオリン王・鈴木政吉:和楽器職人・国産第1号 和製ヴァイオリン 2人のアウトサイダ―幸田延と鈴木鎮一:斎藤英雄 外国人教師 小野アンナ門下の天才少女たち:ゲッペルスの贈り物 スズキ・メソードと弦の桐朋:才能教育研究会 子供の音楽教室 ソ連を選ぶか、アメリカへ飛ぶか:ノヴォシビルスク派とチュマチェンコ門下 ストラディヴァリウスか、グァルネリ・デル・ジェスか 就職先はオーケストラ:音楽財団≒あしながおじさん クラシックの枠を超えて:新世代の弦楽器奏者たち2024/02/18