光文社新書<br> 日本のヴァイオリニスト~弦楽器奏者の現在・過去・未来~

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光文社新書
日本のヴァイオリニスト~弦楽器奏者の現在・過去・未来~

  • 著者名:本間ひろむ
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 光文社(2024/01発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334101985

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内容説明

ヴァイオリンがヴァイオリニストを選ぶ――。ピアノはその美しいキーを叩くだけできれいな音が出る。しかし、ヴァイオリンはそうはいかない。その、草木も生えていない石ころだらけの場所からスタートして、美しい音を出し、音程をキープし、豊かな音楽を創り出すまでどれだけの時間がかかるのだろう――。(「まえがき」より抜粋)ヴァイオリニスト、ヴィオリスト、チェリストたちが歩んできた苦闘と栄光の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みつ

21
時代は明治中期、鈴木政吉の日本におけるヴァイオリン制作の始まりから。第一次世界大戦の影響でドイツのヴァイオリン産業が打撃を受け、一躍日本の輸出産業に躍り出る歴史が続く。そこからヴァイオリニストの話に移り露伴の妹幸田延から、諏訪根自子、巌本真里らレコードを聴いた演奏家も登場。戦後はヴァイオリニストを中心に非常に多くの弦楽器奏者が紹介される。目配りの効いた記述だが一面網羅的に過ぎ、読後感としては実演に接した十数人とそれ以外で印象が異なっており、特に若い世代は自分が追い切れていないとも痛感。索引が欲しいところ。2024/05/26

MASA123

10
第一次世界大戦後、ドイツが生産できなくなったので、スズキのヴァイオリンが世界市場で売れまくった。ヤマハもヴァイオリンを作ろうとしたが、大阪の三木佐助の仲介でスズキはオルガンを作らない、ヤマハはヴァイオリンを作らない取り決めをした。鈴木政吉の国産ヴァイオリンを幸田延(露伴の妹)が推薦し、鈴木鎮一は安藤幸(延の妹)にヴァイオリンを師事、鈴木は留学から帰り、鈴木カルテットを結成、斎藤秀雄がチェロを担当。資金援助を惜しまない徳川義親侯爵。明治の日本の西洋音楽の歴史が、記述された本書の前半が興味深かった。2024/04/25

6
バイオリンを始めてもう少しで丸2年経つが、有名なバイオリニストのことを全然知らないので勉強になった。服部百音さんやHIMARIさんまで網羅されているので驚き。崎谷直人さんは出てこないのかな?と思ったけど、全員書けるわけではないと予め書かれていたし、ちょっと毛色が違うのかな?これからももっとバイオリンやバイオリニストについて勉強していきたいし、この本の参考文献も読んでみたいと思った。2025/08/11

ヨハネス

6
明治初期から最新・現代(ただしこの本の中で小澤征爾は存命)までのスターバイオリニストが取り上げられ。名前が出るたび生誕年が西暦で示されるが、索引が欲しいところ。佐分利恭子さんて年齢非公開だっけ?ハレーストリングクァルテットも現在活動中のように書いているけど、噂が聞こえてこないな。メニューインのことを「成人したらただのヴァイオリニスト」とひどい言い方をしているが、そうなの?慶應義塾の塾生を褒めるが「ストラディヴァリの購入資金に困る卒業生(あの人だね)には冷たい」と思い切ったことを言うからとても面白い。2024/06/04

Go Extreme

2
石ころだらけの場所→大きな音楽家 日本のヴァイオリン王・鈴木政吉:和楽器職人・国産第1号 和製ヴァイオリン 2人のアウトサイダ―幸田延と鈴木鎮一:斎藤英雄 外国人教師 小野アンナ門下の天才少女たち:ゲッペルスの贈り物 スズキ・メソードと弦の桐朋:才能教育研究会 子供の音楽教室 ソ連を選ぶか、アメリカへ飛ぶか:ノヴォシビルスク派とチュマチェンコ門下 ストラディヴァリウスか、グァルネリ・デル・ジェスか 就職先はオーケストラ:音楽財団≒あしながおじさん クラシックの枠を超えて:新世代の弦楽器奏者たち2024/02/18

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