内容説明
平穏な家庭に育ち、26年間大きな恐怖に襲われたことがなかった会社員・友安小輪の生活は、ある日を境に一変した。恋人と同棲するアパートに突然謎の老人が現われ、執拗ないやがらせを始めたのだ。恋人は不自然に萎縮し、交番の警官はまともに取り合おうとしない。一方、都内に住む若夫婦が老人に襲撃され、夫は過剰殺傷の末に死亡、妻が攫われるという事件が起きる。幼い頃に姉を殺害されたことがきっかけで刑事になった“事件マニア”の佐坂湘は、くせ者ながら優秀な警視庁捜査一課の捜査官・北野谷輝巳と組み、妻の行方を追うが……。老人による不可解な犯罪、その先に待つ衝撃の結末とは。戦慄のサイコサスペンス。/解説=古山裕樹
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アッシュ姉
69
単行本『老い蜂』より改題。たしかに執着者だった。老人によるストーカー行為がめちゃめちゃ怖い。いちいち映像が浮かんできてしまって震えた。巧いなあ櫛木さん。おまえはあとまわしという言葉が頭から離れん。2024/11/29
H!deking
69
いやー冒頭のストーカーのくだりがマジでめちゃくちゃ気持ち悪いですね。後半は櫛木先生らしいどんでん返しの連続です。2024/05/26
yomineko@ヴィタリにゃん
67
著者らしくなく、途中で柚木裕子さんかと思ってしまったほど。69歳男性「若い女性は熟した男性が好きに決まっている!」と老人によるストーカー行為を擁護(笑)アハハ!そんな訳なんて全くない!何を勘違いしているのでしょうか?と笑っている場合ではなく事態は深刻。しかも物語は複雑!432ページある上、字が小さいので読むのに時間がかかった。桶川ストーカー事件が起きてやっと政府も重い腰を上げるこの国。初めに登場人物が説明されているのが良かった。老爺ストーカーの気持ち悪さの極み、殺された人、残された人の悲しみを描いた傑作。2025/07/16
JKD
53
自分を表現する言葉を知らず、感情をコントロールする術も知らないまま育った竹根の犯罪心理や、竹根を悪人にさせてしまった鴇矢ミレイ、さらにはその根底にある親たちの憎悪など読んでいくうちにどんどん深みにはまっていく。ストーカーの話と言えばそれまでだが、老人の不気味さと凄まじさはホラーの域を越えてくるから読み出すと止まらなくなる。犯人像の目星がつかないまま捜査が続き、ついにラスボスが現れる。玄関ドアにう○こ塗りたくるくだりの意図は謎のままだが、エピローグは爽快でした。2024/05/31
雨
46
文庫化を待っていて購入。他の方が書かれているように単行本時のタイトルの方が不気味で良かった。櫛木さんにしてはラストが爽やかでした。2024/01/31
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