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内容説明
生きるために、なぜ我々はこんなにも頑張らなければならないのか?
大学に馴染めず、ひきこもり生活を送った著者は、この問いの答えを求め、「何もしない」ことを目的に1年間スペインに滞在。
帰国後、無職のまま、日本社会を包み込む生きづらさの原因を、映画『プーと大人になった僕』『パディントン』、『バトル・ロワイヤル』『仁義なき戦い』シリーズなどの深作欣二作品、『安心引きこもりライフ』『みちくさ日記』『ナリワイをつくる――人生を盗まれない働き方』などの書籍・漫画、そして作家・朝井リョウの小説などをもとに解き明かしていく。
競争に勝って生き残らなければならないと「思い込み」、しんどい思いをしている人へ、自分らしい生き方を送るために「おりる」ことを提案した一冊。
目次
はじめに
第1部 「おりる」というアイデア(第1章 「成長物語」を終わらせにきた、クマたち
第2章 ぼくたちは生き残らなければいけないのか
第3章 ちゃんと「おりる」思想)
第2部 そう簡単におりられるのか?(第4章 「好き」か「世界」か)
おわりに
あとがき
引用文献(登場順)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
1.3manen
55
著者は、スペイン留学中、何もしなかったという(22頁)。語学留学でもなければ、当地の社会問題を考えていたようだ。書名にあるおりるとは、社会が提示してくるレールや人生のモデルから身をおろし、自分なりのペースや嗜好を大事にして生きる考え方(24頁)。私も役場を1年で辞めたが、大学院に受かったのは税金を食い物にしたくなかったからだろう。今は、ひたすら取られるだけで裨益もあまりないが。。まだ読んでないが、五木寛之『下山の思想』にもつながるおりる思想か? 2024/08/17
よっち
35
生きるために、なぜ我々はこんなにも頑張らなければならないのか?自分らしい生き方を送るために「おりる」ことを提案した一冊。大学に馴染めずひきこもり生活を送った著者が、この問いの答えを求めて「何もしない」ことを目的に一年間滞在したスペイン。帰国後、無職のまま、日本社会を包み込む生きづらさの原因を、深作欣二の映画作品や作家・朝井リョウの小説などをもとに解き明かしていく内容になっていて、その考察自体はなかなか興味深かったですけど、そもそも「おりる」という行為に関して結論を出すのはなかなか簡単なことではないですね。2024/02/08
シキモリ
22
私事だが、来月で15年勤めた会社を退職し、新しい職場で働くこととなった。公示が出た後、私がまるで抜け駆けしたかのような視線を感じた…と言ったら流石に自意識過剰の極地だろうか。本書は若い世代の文筆家の論著であり、新進気鋭ならではの観点を期待したが、その界隈の先人達からの引用が大半の為、第1部3章で紹介される著作を読めば事足りるだろう。文学や映画の批評はなかなか興味深かったが、朝井リョウへの入れ込み具合が過剰で、バランスの悪さが気になる。私自身は【おりる】か【おりない】ではなく、緩やかに下る道を選んだつもり。2024/01/28
Satoshi
14
若手の批評家によるエッセイ。深作欣二と朝井リョウの作品を軸に著者が感じる社会の違和感を述べている。しんどい競争社会から抜け出そうといった単純なものでは無く、社会から外れることはどういう意味となるのか、朝井リョウの描く登場人物から考察している。勿論、答えなど無い。2024/02/04
takka@ゲーム×読書×映画×音楽
12
タイトルから気になっていた本。周りに馴染めず大学をリタイアした著者が、「おりる」ことについて映画や書籍を通じて考えている。前半の映画論はかなり面白かった。特に『パディントン』『バトルロワイヤル』は早速観了した。後半の朝井リョウ論は同じことの繰り返しだったため、もう少しコンパクトにまとめて欲しかった。競争から「おりる」ことは自分を疲弊させないためのものではあるが、逆に原動力にもなる。また、ある程度の生活基盤がないと「おりられない」のも現状。しかし、「おりる」ことに向き合う姿勢は私も取り入れたい考え方だった。2026/05/27
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