内容説明
バーテンダー、ホテルマンを経て「日本一小さい専業農家」(耕地面積30アール)に。1年を通じて野菜を野菜セットと漬物にしてネットを中心に販売。その野菜つくり・加工の技と売り方のコツを惜しげもなく公開。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつ子🌼
13
仕事絡みで読んだのですが、とても面白かった。そんなに書いて大丈夫?と心配になるくらい、ふんだんに農作業のコツやビジネスのやり方、はては漬物やお菓子のレシピまで掲載してくれています。 文章がとても読みやすく、これ本当に文筆業じゃない方が書いたのかと驚きました。 「幸せの原点は『比べない』『足るを知る』」「農家ではなく百姓を目指せ」「CO2を減らせる産業は農業だけ」…なんだ昨今流行りのSDGsじゃないか。 農業は国の基。私も食を疎かにしそうになったら「それ、命的にどうよ?」と自分に問いかけるようにしたいです。2021/12/26
おやつ
10
これは生きた知恵の本です。情報ではなく、経験から学ばれたことがたくさん書かれています。しっかりと足を地に付けお金を稼ぐ。小規模であることを活かした商売の在り方を追求する。頭ではなんとなくわかっていたけれど、実際にやっている方の話からリアルな実情が伝わってきました。2018/06/28
Kan
9
農業って大規模でどんどん栽培面積を大きくしていった方が収入も上がってプラスなんじゃないかと思っていた。でも、実際は栽培面積が大きくなるほど管理も大変だし、農業機械も高いし、一番は家族経営の場合、労働者としての家族がどんどん疲弊していくっていうのが印象に残った。だからこそ、本書ではミニマムに(最小限の)圃場を持って、高い目標を掲げるのではなく、売り上げ基準金額を設定することである程度のゆとりある暮らしを実現していくことを目指している。理想論だけではうまくいかない産業だけど、いい本に出会えた。2021/05/08
新天地
8
「稼ぐコツ」とあるが大儲けが目的というわけでなく、金銭的余裕を作ることで時間・体力・精神的余裕も作ろうというのが目的。しかし今の時代そういう余裕を作るのがかなり至難の業な気も。それはさておき、「命的にどうよ?」という価値基準が面白くとても実用的。当然金よりも命が重いので大いに実践する。現在の我家の経営方針とこの本のそれはだいぶ違うし、自分には大した権限もないのですぐできることといえばSNSに写メをUPすることくらい。これから早速もっとできることを増やしていこう。あとJA関連について詳しく触れてほしかった。2017/01/26
セヱマ
6
起業するってすべてを新しく始めることではないのだと気付かされた。既存の業界であっても、知恵と行動で切り拓いていくことができる。ご自身とご家族の価値観を大切にされていることがよくわかる。スモールメリット、自分通貨、命的、面白いワードがたくさん。