内容説明
これは……引きこもり少女の再起の物語である。
「お前ら笑うな。笑うなよ」
「これはシリアス……シリアスな話だったよな?」
「ネットの闇に触れる事件だ。笑うなんて酷いことをしてはいけない」
「なんでトラウマ抱えているのに、無駄に高い演技力で笑いを取りに来れるんだよ!」
少女の配信は後に「絶対に笑ってはいけないVTuberライブ」として伝説となる。
―The Show Must Go On―
さあ、アリス劇場の始まり始まり――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
34
引きこもりの少女・結家詠が、世界に叛逆を目論む暴走型駄メイドロボ真宵アリスとしてVTuberデビューし、下剋上を目指すVTuber小説。従姉でママでもあるねこ姉のツテでVTuber事務所と契約して、企業勢としてのデビュー配信から計算し尽くされた話芸で視聴者を魅了して鮮烈なデビューを果たしたアリス。身内も上手くネタとして使いながら、テンポの良いトークで多彩な持ちネタを披露する予想の斜め上の連続の配信。何より笑えないエピソードのはずなのに迫真の再生力で視聴者の感情を揺さぶってくる収益化記念生配信は圧巻でした。2023/12/14
わたー
27
★★★★★面白かった。とある事情によって引きこもり生活をしていた主人公が、従姉の助けを借りてVtuberとしてデビューすることに。配信者をやるために育てられたかのようなポテンシャルの高さで瞬く間に人気となった彼女が、何故Vtuberをやろうとしたのかを語るVtuberモノ。このジャンルの作品は、V自身と他のVや視聴者の関係を描く、いわば外向きの話が多い印象だが、この作品は徹底して内向きの、主人公自身の話にフォーカスされていたように思う。そのためか、現代に生きる一人の少女としての主人公に対する解像度が2023/12/16
サキイカスルメ
22
面白い!! センセーショナルで能力値最高なデビュー配信から、楽しかったです。 VTuberデビューを決意した理由には、彼女が引きこもりになった経緯が関係していて、あまりのトラブル体質とゴリラに圧倒されました。 仲間が増えていく姿を応援したい!2023/12/17
和尚
17
WEB完結まで読了済。 これはVtuberものの中で名作、安心してお勧めできる作品です。 入りから最後まで、真宵アリス劇場に呑まれてください。 読みやすく、テーマ性もあり、笑いもあり、感動があります。 Vtuberを知らなくても、配信ものを読んだことがなくても大丈夫。これは、少女が成長し、暴走し、反逆し、再起する物語。 挿絵で真空飛び膝蹴りの場面あって笑いましたw あと勘違いゴリラも挿絵なのかよw と敬語も忘れるツッコミを入れたいところです やはり改めて書籍の形でも名作。 お勧めです!2023/12/15
たまご
12
詠が引きこもりになってしまった過程をアリスが語る展開は、本来シリアスな内容なんだけどエンタメに溢れており面白い。あくまでもVtuberの配信として、『楽しい』が第一となっています。また、アリスの語りに合わせて矢継ぎ早に出てくる視聴者のスレが、配信を見ているかのようでとても楽しかったです。しかし幼少期の詠の事件ホイホイには思わず笑ってしまいました。それを物理的に対抗する詠でまた笑ってしまう。1巻は丸々プロローグ的な位置付け。Vtuber真宵アリスとして新たにスタートした詠の今後の活躍が楽しみです。2023/12/20